私の外食レポート、三回目になる今回は「丼太郎」を取り上げます。
東京のB級グルメファンには有名な、曰く付きの牛丼屋さんであります。
所在地は、
東京都文京区小日向4-5-9
です。
春日通り沿いで、東京メトロ・茗荷谷駅から徒歩一分程度の場所です。
私がわざわざ書くまでもないことですけど。
かつて東京にあった、インディーズ牛丼(by 『めしばな刑事タチバナ』(笑))のお店の一つに「牛丼太郎」というのがありました。
東京に何店舗かあって、経営者は吉野家出身で(「吉」は土に口)、松屋で顧問を勤めた後に独立して1983年に中野で一号店をオープンさせたそうです。
低価格とあっさりした味付けで人気がありました。
ここでしか見たことのない納豆丼というメニューも斬新でした。
しかし大手チェーン店との競走は厳しく、そこへBSE問題が発生して、2012年に牛丼太郎は営業を終了。
過激なコストカットの影響により、店員さん不足によるサービスの低下(エアコンを切っていたお店もあった)で客離れを起こしてしまったことも敗因らしいです。
そこでお店の継続を願った従業員が集まって新会社を設立し、残った5店舗のうち茗荷谷店と代々木店を継続させることになりました。
(正式に事業が譲渡されているのかは不明だそうです)
代々木店は2015年に閉店してしまいましたけど、茗荷谷店は未だに営業を続けています。
(以前はもっと雑にテープのようなものが貼ってあった)
「丼太郎」という店名は、
・看板を付け替える費用を節約したい
・牛丼太郎の名残りを残したい
・新会社に変わったことのアピール
などの理由で付けられたそうです。
以前放送されていたテレビドラマ『どんぶり委員長』のロケで使われたこともあります(店頭のみ)。
私は以前、小日向に住んでいたことがあります。
休日のお昼や仕事帰りに、よく牛丼太郎で食事したものです。
なにしろ安いし、その割には美味しかったからです。
ただ大きな窓があるお店だけに、外を通る人達に見られている気がして恥ずかしかったことも覚えています。
牛丼太郎というと「安さがウリ」というイメージが強かったからです。
私が小日向から引っ越した後に牛丼太郎から丼太郎へ変わったと聞き、いつか行ってみようと思っていました。
それで先日、仕事帰りに行ってみたのです。
茗荷谷駅周辺は結構変わっていましたが、丼太郎は変わらずそこにありました。
お店の出入り口は二つあって、店内には馬蹄形の長いカウンターがあります。
店内の雑然とした感じを見て、変わっていないなぁと思いました。
券売機は二つの出入り口の真ん中にあり、消毒液もその脇に置いてありました。
牛丼並が¥330と破格値です。
現金のみの券売機で食券を買って、カウンター席に座ると店員さんが水を出してくれて、食券を取られます。
店内にはラジオの音声が流れていて、二分間くらいで牛丼とみそ汁が提供されました。
他の牛丼チェーン店と比べて、牛丼は少し量が多いです。
ご飯だけではなく、牛肉も多いのです。
そして低価格なのにみそ汁が付くのも驚きです。
食べてみると、味はあっさりしていて、甘みがあって食べやすい味でした。
ご飯にはあまりツユがかかっていない状態で、これもあっさり感を補強しています。
味を濃くしてツユもたっぷりかけるような子供っぽい牛丼とは別物ですね。
みそ汁と交互に食べていくと、やはり食べごたえがありました。
さすがに私の牛丼太郎の記憶は薄れていますけど、美味しかったです。
ここが自宅か職場の近所にあったら通うのになぁ。
井之頭五郎じゃないけど、こういうのでいいんだよ、ですね(笑)。
想い出を辿る訪問で楽しかったです。
私の予算や時間が限られる中で、こういうちょっとした楽しみはいいですよね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。