スプーキーじいさんって何考えてるの!?

貧乏・暇なし・不健康。一人暮らしのじいさんのブログです。このブログに広告とか金儲けは入っていません。スターは一個だけ付ける主義です。

私はディズニーが嫌いです

連投で失礼します。

 

こないだ知人から劇団四季のミュージカル『ライオンキング』に誘っていただきました。
その知人は『ライオンキング』は面白いからと、純粋に善意で声をかけてくださったのですが、私は困ってしまって。
それは、私が「ディズニー」と付くものが全て嫌いだからです。
しかも『ライオンキング』って盗作ですし。
その知人の気分を害することなくお断りするのに苦労しました。

 

 

 

私は子供の頃からディズニー作品が嫌いでした。
まずあのふにゃふにゃの線、クネクネのポーズ。
気持ち悪いと思いました。
ミッキー(と打つだけで嫌!)がよくやる、片手を腰に当ててもう片方の手を上にあげたポース、意味不明で嫌らしいです。
そしてあの表情、目が笑っていない感じがします。
原色を散りばめた色使いはいかにもアメリカンで派手すぎです。
ブルーナの上品でオシャレな色使いの真逆を行ってます
テレビで流れていたアニメにしても、優等生のお遊戯会みたいだし。

 

私が大学生の頃に東京ディズニーランドTDL)ができて、その頃から色々な人に何度も誘われましたが、当然一度も行きませんでした。
TDLに行ってきた友達がくれたお土産は、後で全部捨てました。
保険屋さんがよくディズニーのカレンダーをくれましたが、これも後で捨てました。
ただ、「私はディズニーが嫌いです」って言えない空気があって、黙っていたのです。
もしそれを言ったら非国民のように扱われる気がしてね。
近年のジブリも同様です

 

 

 

私のディズニー嫌いが決定的になったのは、「ライオンキング事件」を知ったときです。
ディズニーが作ったアニメ映画『ライオンキング』は1994年に公開されました、その辺のことを書きましょう。

 

アニメ映画『ライオンキング』が公開された後で、手塚治虫原作のTVアニメ『ジャングル大帝1965年~)』に似ているという声があちこちから挙がりました。
アメリカでは日本のマンガやアニメのファンが既に増えていた時期で、「ジャパニメーション」という言葉がアメリカから入ってきて日本で広まったのは1990年代前半のことです。
AKIRA』が1988年、『マクロスプラス』が1994年、『GHOST IN THE SHELL』が1995年、これらの作品がジャパニメーションの代表作と言われた
ジャパニメーション」という言葉は差別用語なので普段は使わないように!
日本のアニメが大好きなアメリカのファンは、『ジャングル大帝』も当然知っていました。
アメリカではディズニーへの抗議活動が盛んになって、その活動のためのTシャツまで売られていたのです。

 

※日本のテレビアニメ『ジャングル大帝』を編集して作られた映画は1967年にヴェネツィア国際映画祭の児童映画部門でサンマルコ銀獅子賞第一位)を受賞している。

 

一方日本でも「パクリでは?」ということで、マンガ家の里中満智子を中心としたグループが配給会社のブエナ・ビスタに質問状と署名を送っています。
それに対するディズニー側の回答は、

「『ジャングル大帝』なんてこっちじゃ誰も知らんがな、偶然じゃね?」

でした。
ところがアメリカのメディアが主要スタッフに取材したところ、数人のスタッフが『ジャングル大帝』を知っていると答えたのです。
しかも上記のとおり、サンマルコ銀獅子賞を受賞しているアニメ作品をアニメ業界の人間が知らないのは不自然です。
そういった批判に対してディズニー側は、

「『ライオンキング』はディズニーの『バンビ』やシェイクスピアの『ハムレット』を元にした作品だ」

とまた反論。

「アフリカの動物の物語なら出てくる動物だって同じようになるだろ?」

と主張しました。

 

と・こ・ろ・が。
アメリカのメディアの取材によって、『ライオンキング』の企画時のタイトルが、

King of the Jungle

だったことが判明!(訳すと「ジャングルの王」
ねぇ、ライオンってジャングルじゃなくてサバンナに生息してるって知ってました?
つまりですよ、手塚治虫のマンガ『ジャングル大帝』では最初に、サバンナに生息するライオンの中でたった一つの例外としてジャングルに暮らすライオンと設定されていたのです。
ディズニーの主張のとおりなら、なぜジャングル?
結局パクったのがバレてしまったのです。

 

手塚プロダクションでもこのことを問題視し、訴えるべきだという空気になったそうです。
ディズニーと戦うべき主役の登場ですね。
しかし。
手塚治虫1928年~1989年)の未亡人がとんでもない勘違い発言をしてしまいます。

「もし手塚本人が生きていたら、『自分の作品がディズニーに影響を与えたというのなら光栄だ』と語っただろう」

何言ってんだよ……
この後はディズニー側も抗議する側も沈黙してしまい、「ライオンキング事件」は終わってしまいました。

 

この問題が根深いのは、アメリカの企業であるディズニー社は、アジアのマンガ家が作った物語など搾取して当然のもので、そんなヤツに権利などないという本心が見えてしまったことです。
こういう「所詮アジア人じゃん」という差別的思想がなければ、『ライオンキング』など作られることはなかったはずです。
そしてその後、アニメ映画『アトランティス 失われた帝国2001年公開)』においても、日本のTVアニメ『ふしぎの海のナディア1990年~)』のパクりがありました。
エヴァンゲリヲン』の庵野秀明が監督した
私はテレビで、この映画のたった15秒間のCMを見ただけで、

「ナディアじゃん!!」

と思ったものです。

 

 

 

ウォルト・ディズニー1901年~1966年)はマンガ家からアニメーターになり、ディズニー社を立ち上げて苦労の末にミッキーマウスを誕生させます。
その後の大成功はみなさんご存知のとおりです。
彼が戦時中に作ったアニメの中で、ミッキーマウス零戦を撃墜させたり昭和天皇をコケにしたのも、時代だからしょうがないことです。
マックス・フライシャーはアニメ『スーパーマン』の中で日本軍をボッコボコにしている
ただウォルト・ディズニー白人至上主義は彼が活躍していた頃から今まで言われ続けていることです。
彼が亡くなった後になっても、ディズニー社がそういう傾向だった可能性は十分にあります。
ディズニー社がTDLを作ることに消極的でオリエンタルランドに投げたのもこういう理由があったのかも

 

私がウォルト・ディズニーを嫌う理由は他にもあって。
これはテレビ番組『トリビアの泉』でも紹介されていた話ですけど。
ビジネスに忙しいウォルト・ディズニーは全然絵を描かなくなってしまい、ついには自分が作り出したミッキーなどのキャラクターまで描けなくなっていました
彼は小学校に呼ばれて特別授業をすることがよくあったそうですけど、子供たちの前でミッキーの絵を描かないわけにはいきません。
困った彼は、スタッフを授業を行う教室にこっそり潜入させて、黒板にうっすらとミッキーの絵を描かせて、それをなぞったのです。
そんなヤツはマンガ家でも絵描きでもありませんよ。

 

 

 

念の為に書きますが、私はディズニーを好きな人を攻撃したり嫌いになったりするわけではありません。
私がディズニーを嫌いなのは私の好みの問題であって、他人に押し付けるつもりはまったくないのです。
別に、世界中の全人類にディズニーを嫌えだなんて思ってないですよ。
今はTDRですか、あのテーマパークのサービスの徹底には関心することもありますし。
どちらかというと、ディズニーファンの私への押し付けをやめてもらいたいだけです。
中々ね、「ディズニーは嫌い」って言えないですから。

 

 

 

お口直しに牛めしの写真でもどうぞ。

 

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。