第十回です。
今回は選択範囲について説明します。
ブログに画像をUPするときによくあるのが、個人情報の写り込みです。
出してはいけない顔や文字などを、どうやって消したらいいのか。
そんなのお茶の子ですって!
例として、イゲタヒロエの画像がここにあります。

例えば、犯罪者の写真みたいに目に黒い線を入れるとして。
前回までの説明を読んでいれば簡単ですね。
新規のレイヤーを作り、隠したい部分を四角形選択ツールで選び、そこに黒で塗りつぶしをすればいいのです。

あれ、この四角はもう少し傾けたいなぁ。
そんなときはこうします。

赤丸の選択範囲の移動ツールをクリックして、マウスカーソルを四角の角の外側へ持っていくと、矢印で示したような形に変わります。
ここでドラッグすると、四角を回すことができます。
あとは塗りつぶしツールで黒を流し込むだけ。

(いいかげん怒られるよ……)
これでレイヤーを結合すればいいのです。
では今度はモザイクです。
モザイクは元の画像を編集するので、レイヤーは作りません。
別のレイヤーで編集したって元の画像はびくともしないですよね。
だから元の画像の消したい部分を四角形選択ツールで選び、

画面上部のメニューから、
「エフェクト」→「歪み」→「モザイク」
をクリックします。
するとこんな小窓が出現します。

セルサイズはモザイクのタイルの大きさですから、これを大きくしてあげれば元の画像が荒くなって判別不可能になるのです。
今回はこのくらいかな。

セルサイズ=15でもう、誰なんだか分かりません。
こういう手順で個人情報を消すことができるのです。
ちなみに範囲の選択方法は他にもあります。
これは楕円選択ツールです。

画面左上の赤丸のアイコンをクリックして、マウスをドラッグしてあげると、マウスカーソルを動かしたところに丸く選択範囲が現れます。
ちょっとコツがありますけど、後から変形・移動できるのは四角形選択ツールと同じです。
次はフリーハンドで。

画面左上にある赤丸のアイコンは、なげなわ選択ツールと言います。
マウスをドラッグしている間はこの点線が引かれていき、マウスのボタンを離すとそこから点線の始点までは直線が引かれます。
自由な形に選択できるし、後から選択範囲の変形・移動も可能です。
あと使えるのは、

画面左上の赤丸のアイコンをクリックすると、自動選択ができるようになります。
アプリによっては「魔法の杖」なんて言ったりもします(笑)。
これは、クリックした場所の色と似た色の範囲を選ぶツールです。
複雑な範囲指定でも、色が同じならこれで簡単に選択できます。
選択範囲が合わない場合は、

画面上部の許容範囲を左右に動かしてあげます。
これは、「同じ色」の厳密さを変更するといいますか。
クリックした場所の色と比較して、どこまでを同じ色と判断するかという値です。
右に動かして値を大きくすると、同じ色の判定が緩くなるので選択範囲は広くなります。
左に動かして値を小さくすると、同じ色の判定が厳しくなるので選択範囲は狭くなります。
それから。
選択範囲は二重三重に選ぶことも可能です。
例として、

最初、赤い線のように四角形選択ツールで目の周りを選択しますね。
次に楕円選択ツールをクリックして、CTRLキーを押しながら青い線の範囲を選択します。
すると、赤の四角が残りつつ、青の丸も選択されるのです。
この方法で選択した範囲も、後から変形・移動が可能です。
「CTRLキーを押しながら、追加の処理をする」というのは、別の場面でも使えるので覚えておきましょう。
特に自動選択を使う場合は、許容範囲を調節しても思うように選択できないことが多いですけど、そういうときにはCTRLキーを押しながら新しい選択範囲を選んだほうがいいです。
明るい赤の範囲を選んでから、暗い赤の範囲を追加で選ぶとか、そういうことです。
そして最後に。
モザイク以外にもボカす方法はあります。

画面上部のメニューの、
「エフェクト」→「ぼかし」→「中央ぼかし」
をクリックします。
(以前はメニューの別の位置にあった)
以下の小窓が出現します。

このツールは、選択範囲の中で色と明るさの平均を取るようなぼかしをします。
半径を右に動かせばボケは強くなり、左に動かせば弱くなります。
このぼかしを使うと、モザイクよりも自然な消え方をするから便利です。
例えば、のっぺりした画像の中の文字を消したい場合は、その文字の周囲を選択してからこのツールを使うと、最初っから文字なんか無かったように加工できるのです。
今回はここまで。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。