第十二回です。
今年もあと一週間なんですね。
単なる日付の問題なのに、やはり年が変わるのって特別な気がします。
私が画像をいじるようになって、二つの画像の間でコピペなんてことをする場面も出てきたときに、ちょっと困ることがありまして。
AからBへコピペするとして、Aの一部を四角形選択してコピーして、Bに新しいレイヤーを作ってそこに貼るじゃないですか。
そしたら大きさが全然違っていて、それで小さくしようとしたら縦横比が狂ってしまったりして。
ペーストした四角い画像の角をマウスでドラッグすると、大きさは変えられるけど縦横比はキープされず、微妙に歪んでしまいます。
こういうときに使える手がちゃんとあるのです。

この例はシュクメルリ弁当の画像の上にレイヤー2を足し、そこに別画像から商品名が書かれたシールの部分をコピーして貼ったところです(赤線で囲ったところ)。
貼り付けた画像だけを動かしたいときは、

画面左上にある赤丸のアイコンをクリックします。
これは「選択されたピクセルの移動」というツールで、例の場合は貼り付けた画像だけをマウスのドラッグで動かすことができます。

また移動だけではなく、四角形選択ツールと同じように赤い点のところをドラッグして大きさを変えることも可能となります。
ただ、もしこの四角形を横に伸ばすと、文字も横に伸びてしまいますよね。
縦横比は変えたくないなーっていうとき、どうするか。
まず、貼り付けた画像の選択範囲を解除します。

画面上部の赤丸のアイコンをクリックします。
これにより画像の選択範囲が解除されて、そのレイヤー全体が選択されたのと同じ状態になるのです。
次に。

画面上部のメニューから、
「レイヤー」→「回転/ズーム」
をクリックします。
すると以下の小窓が出現します。

これが便利なんですよ!
フォトレタッチをやり始めると、きっとこの機能にお世話になることが多々あると思います。
まず縦横比を変えずに大きさを変えたい場合は、「ズーム」を使います。
これを動かすことで、縦横比を変えずに大きさを変えることが可能になります。
「平行移動」は、縦と横に画像を移動させる機能です。
この二つの機能を使えば、大きさと位置を自由に変えられます。
あれ、その上に「3D回転」なんていう、なんだか面白そうなものがありますね。
こいつが摩訶不思議な機能で、画像のアングルを変えられるのです。
小窓の左上の地球儀みたいなものをマウスで動かすと……

おお、貼り付けた画像の向きが変わったぁ!!
なんて不思議なんだ……
この機能は、例えば撮影してきたお店のメニューの画像が斜めだったのを、正面から撮影したように直したいときに使えます。
(赤い点を付けた三つのスライダーは自動的に動きます)
逆に、貼り付け先の画像の傾き具合に、貼り付ける画像を合わせてあげるようなこともできます。
あと、単に画像を回転させたいときは、三つのスライダーの一番上だけを動かして上げればOK。
微妙な角度調整が必要な場合は、右側の数字を入力してあげましょう。
これで貼り付けた画像の大きさ・位置・向きを調節することができるようになりました。
この機能の応用としては、トランプの画像を複数用意して、大きさと向きをバラバラに変えながら複数枚貼り付けて、『不思議の国のアリス』みたいな演出をするとかね。
さーて、十二回に渡ってお送りしてきた「フォトレタッチしてみよう」ですが、今回で最終回となります。
これまでご案内してきた内容で、画像の加工の基本的な操作はできます。
もし第一回からご自身で試してみた方なら、もう操作には慣れてしまっているのではないですか。
paint.netは無料ですし、色々な機能があって、失敗してもすぐに戻せるので、どんどんいじってみてほしいと思います。
実は私、paint.netの操作は全部独学で覚えたのです。
2004年に公開された直後から使い始めて、もう二十年ですよ。
大丈夫、実際に使ってみれば理解できるように出来てますから。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。