大して役に立たないシリーズの第二弾です。
腕時計についての豆知識を書きますね。
1.腕時計の頂点、パテック・フィリップ
腕時計マニアが憧れる腕時計のトップブランドといえば、
・オーデマ・ピゲ
の三つ(「ホーリー・トリニティ(キリスト教の三位一体のこと)」などと呼ぶ)になります。
全部スイスのメーカーです。
この中でも突出しているのがパテック・フィリップです。
代表的なモデルは「カラトラバ」といいます。
(昔の騎士団の名前らしい)

シンプルでシックですよね。
このシンプルなデザインはバウハウスの影響と言われていて、まぁドイツっぽい機能優先なイメージです。
(バウハウス:第二次大戦前にドイツにあったデザイン学校のこと、今も影響が残る)
(私もバウハウスは大好きです、芸大の展覧会も行ったし)
昭和天皇も愛用していたと言われていて、他にもヴィクトリア女王とかチャイコフスキーとか、もうめまいがしてきます。
カラトラバなんて安いのでも150万円くらいからですって。
スイスの時計業界にジュネーブシールという、まぁJIS規格みたいなものかな、そういうのがあって。
各社のムーブメント(腕時計の中身)を集めて、品質をチェックして格付けするわけです。
パテック・フィリップはもう脱退してしまいましたけど、ジュネーブ・シールの認証を受けていた頃の話で。
数段階あるチェックの中の第一段階は、パテック・フィリップだけは無条件でパスしたそうです。
その理由は「パテック・フィリップだから」!!
にんともかんともですなぁ。
「究極」っていうのは、こういうもののことなのでしょうね。
(オークションで4億円とか5億円で落札されたものもある)
2.三大複雑機構とは?
機械式腕時計というのは、前から書いているとおり非常に複雑な仕組みによって動いています。
ただ時刻を見せるだけでも大変なのに、そこに色々な機構を足してしまうのですから、我々にはちょっと理解できない世界ですよね。
その追加した機構の中でも仕組みが複雑で作るのが大変なものが三つあります。
・永久カレンダー
・ミニッツリピーター
これらを三大複雑機構と呼びます。
もちろんこれ以外にも色々あって「五大複雑機構」という人もいるし、デジタルの場合はまた別の機構だったりしています。
永久カレンダーは分かりますよね、うるう年を歯車の組み合わせでカウントして、人の手で合わせる必要がない日付表示です。
(四年に一回しか動かない歯車がある!)
トゥールビヨンは機械式腕時計の弱点をカバーする機構です。
置き時計と違って、腕時計は本体が様々な角度になるわけで、そうすると中の機械に色々な方向の重力が働いてしまうのです。
(そんなの気にするなっての(笑))
だから時計の心臓部を、縦と横に3Dな感じで少しずつ回転させて、重力の影響をむらなくする機構なのです。
ミニッツリピーターこそ一番複雑で、一番ロマンあふれる(アホらしい)機構です。
腕時計の中にベルとハンマーを仕込んで、ベルの音色と回数(つまり音)で時間を知らせる機構です。
動画で見てみてください、音が小さいけど。
(これで何時やねん!?)
(答え:最初の音色が12回だから「12時」、次の音色が3回だから15分✕3で「45分」、最後の音色が14回だから「14分」、先程の45分+14分で「59分」、つまり12時59分です)
(デモとして一番多く鳴る時刻で動画撮影してくれたと思われます)
もう職人の腕前を披露するためだけのものって気がします。
もちろん、それで時計の技術が向上したってことはあるでしょうけど。
でもクオーツでデジタルでGPSだBluetoothだ電波だソーラーだって今の時計のほうが優れているのは間違いないことです。
3.ロレックスだって高級?
ここまで読んできて、ロレックスが登場していないのを不思議に思う方もいるでしょう。
日本に限らず世界中で愛される高級腕時計のロレックスはどこ行っちゃったのさ?
高級腕時計の頂点っていうと上記のホーリー・トリニティの他にも数社あるのですが、そこにロレックスは含まれません。
その理由は色々言われていますけど、ロレックスはただ複雑さに走るのではなく、実際に様々なシーンでしっかり働く時計を作ってきたということがあるようです。
ミニッツリピーターみたいな過剰に複雑な機構じゃなくて、正確で丈夫な時計を作ってきたのがロレックス。
そうではない、大金持ちが喜びそうな複雑な腕時計を作ってきたのがホーリー・トリニティなど。
どちらも凄いっちゃ凄いので、あとは好み(と予算)ですかねー。
私はロレックスを買えるほどの甲斐性はないですけど、ロレックスのデザインはまったく趣味じゃないのです。
(機械式腕時計は買った後もお金がかかる)
今回はここまで。
高級な腕時計をバカスカ買える身分になりたいものですなぁ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。