「豚の生姜焼き」というと、日本の定食では定番のおかずです。
これくらいポピュラーなおかずはないかもしれません。
日本人で食べたことのない人はいないのではないでしょうか。
※私の亡き母は世間知らずで、女学校 → 家事手伝い → 見合い → 専業主婦という経歴でした。
母はお店で豚の生姜焼きを食べたことがなく、そもそも外食する機会が少ないうえに少食で、食べるとしたらざるそばとかでした。
(あとあんみつね)
だから我々がよく知る豚の生姜焼きの味を知らなかったのです。
それで一度作ってもらったら、妙に違うものが出てきて笑ったことがあります。
考えてみたら、私は豚の生姜焼きを作ったことがないのです。
それで一回作ってみるかと調べてみたら、多少の違いがあるようで……
1.使うお肉は豚ロースの生姜焼き用か、豚バラ肉の薄切りか?
2.筋を切るのか切らないのか?
3.お肉は事前に漬け込むのか、漬け込まないのか?
4.小麦粉(薄力粉)はまぶすのか、まぶさないのか?
これ、レシピが載っているウェブサイトによって違うのです。
うひー。
1.に関しては、厚みのある大きな一枚肉か、食べやすい小さめの薄い肉かっていう、これは好みの違いと考えていいでしょう。
(ロースのほうはキメが細かく、バラのほうはかなりジューシー)
お店によってどちらもありますしね。
個人的には小さめの薄い肉のほうが食べやすくて好きです。
豚ロース肉の厚いのが一枚、切ってない状態で出てくると、私はちょっとゲンナリしてしまいます。
2.は、これは単に手間の違いでしょう。
厚みのある豚ロース肉の場合、焼いたときの反りを防ぐために脂身と赤みの境目に包丁の先端を刺して筋を切るレシピは多いです。
でも、お店によってはお肉が反り返った生姜焼きを出すところはありますよね。
例えばお子さんが3,4人いるようなお宅では、一々筋なんて切っていられなくて、スチロールの容器から直接フライパンに放り込んだりしてるのでは?
3.に関しては、厚みのある肉を漬け込む派・漬け込まない派の両方が「こうしたほうが柔らかくなる」と主張しています。
正反対のことが書いてあったりして、難しいですね。
ちなみに薄切り肉を漬け込むレシピは見なかったです。
4.これも薄切り肉の場合はまぶすレシピは見なかったです。
小麦粉をまぶすのは、肉の水分が抜けにくくなり、調味料が絡みやすくなるから。
やっぱり手間の問題なのかなぁ。
この他にも、弱火がいいだの弱火はダメだの、細かい違いがあります。
古くからのポピュラーな料理だけに、色々なバリエーションが出来ていったのでしょう。
だから好みと手間の問題で各自が選択しなさいってことだと思います。
それで今回は、
・豚ロースの生姜焼き用
・筋を切る
・漬け込まない
・小麦粉をまぶす
で作ってみます。
別バージョンもやってみたいのですけど、うちはコンロが一口で同時進行は無理なので、次回に持ち越します。
豚の生姜焼き(その1)
一人前の材料です。
・豚ロースの生姜焼き用 1,2枚
量はお好みで。
※買うときには、脂身がお肉の端ではなく、中を通っているものがオススメです。
これは、肉の中に脂身が入っている : 豚リブロース肉
肉の端に脂身が入っている : 豚(サー)ロインロース肉
という違いがあって、どちらも豚の背中側のロース肉です。
ロース肉の前隣りが肩ロース、逆に後ろ隣りのお尻の辺りがモモ肉。
肩ロース寄りがリブ、モモ肉寄りがロインです。
キメが細かいロース肉の中でも、柔らかくてジューシーなのがいいならリブ、アッサリがいいならロインということです。
豚肉の中ではロース肉は比較的高いです。
(どうやらスーパーではリブよりロインのほうが少し高いようですね)
肩ロースは赤身の間に細かく脂肪が入っていて、歯ごたえがあり旨味が強いです。
(生姜焼きは肩ロースでもOK)モモ肉は脂肪が少なく歯ごたえがありヘルシーで、比較的安いです。
ロース肉の中に少量だけあるのがヒレ肉(フィレ、テンダーロイン)です。
赤身で一番アッサリでキメが細かく柔らかく、豚肉の中では一番高価です。薄切りのときに使うバラ肉は、お腹側の肋骨周辺の肉です。
(「あばら」 → 「バラ」)
脂肪が多く旨味も強く、逆に下処理して余分な脂を落としてから使ったりします。
赤身と脂肪が層になっているので「三枚肉」とも言います。
「こま切れ(豚コマ)」は色々な部位の切れ端のこと、安い。
「切り落とし」は一つの部位をスライスしたもののこと。(勉強しました(笑))
ああダメだ。
ここまで書いたら力尽きました。
こだわりが強すぎるのも考えものです、この後料理しないといけないのに。
続きはまた次回。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
