CASIOのG-SHOCKといえば、長年人気のある腕時計です。
今でも新作が次々と発売されていて、人気の衰えを知らない凄い商品だと思います。
私も過去に数本買いました。
男の子が好きそうな要素があって、つい欲しくなってしまうのです。
最初のG-SHOCKは1983年発売のDW-5000でした。

この初代のデザインを踏襲したモデルは「Origin」と呼ばれる
それまでの腕時計というのは、床に落としたりすればすぐに壊れてしまうものでした。
その腕時計を一から作り直して、衝撃に強くしたのがG-SHOCKです。
ウレタン製のガワと、ムーブメントを本体内で浮かしているような構造によって耐衝撃性を強くしているのだそうです。
実はG-SHOCKって、最初日本ではあまり売れませんでした。
だって…… 見た目が地味でしょ?
今じゃ人気のあるOriginですけど、最初見たときに私は魅力的だと思いませんでした。
地味だし、衝撃に強い腕時計というのも「別にいいや」という感じでしたよ。
G-SHOCKのCMというと、アイスホッケーの選手が本体だけのG-SHOCKをスティックで思いっ切り打ったのに壊れなかった、というものが有名です。
このCMがアメリカで流れたときに「誇大広告では?」ということで調査されて、本当に壊れなかったことで話題になって知名度が上がったらしいです。
それで西海岸でインラインスケートやスケートボードなんかをやっていた若者や、チェーンソーを使う林業の方々に売れていったのです。
日本では映画『スピード』で主演のキアヌ・リーブスが着用していたことがキッカケで売れ始めたと言われてますけど、私の個人的な感覚では違うと思います。
G-SHOCKが売れ始めたキッカケは、ズバリELバックライトですよ。

中央のオレンジのボタンを押すとELバックライトが点灯する
このDW-6600というモデルは、初めてELバックライトを搭載して「FOX FIRE(狐火)」という名前が与えられました。
暗い場所で時刻を見たいときに、麦球のような電球で照らすのではなく、文字盤自体が発光する仕組みをELバックライトと呼び、当時は珍しかったのです(しかも二色だし)。

(世界初となったのはTIMEXの「インディグロ・ナイトライト」)
これ見せられたら、ボタンを押したくなりますよね?
普通なら側面の小さいボタンで光らせるのを、わざわざ中央に大きなボタンを配置したデザインセンスの勝利だったと言えるでしょう。
実際、私の仲間でも街を歩いていても、着用している男子は大勢いましたもん。
それで暗くなるとボタンを押して文字盤を光らせて喜んでいたわけです。
その後G-SHOCKはどんどんバリエーションが増えていって、同じモデルでもカラーリングを変えたりして、今じゃ数え切れないくらいの数が出ています。
デジタルもアナログもあるし、アウトドア向けの腕時計「PRO TREK」の機能を取り入れたり、色々なブランドとコラボしたり。
女性をターゲットとしたBABY-Gなんてのもあります。
そして今のG-SHOCKで最上級のモデルがこちら。

日本の刀鍛冶の技法まで取り入れているそうで、価格は百万円を超えています。
いやはや、ここまで来ると腕時計の存在意義とは? なんて考えてしまいますね。
ちなみに私がG-SHOCKの中で一番好きなモデルがこちら。

上記のDW-6600のバリエーションの一つ、スコーピオンのパープルです。
スキーヤーやスノーボーダーのためにバンドが長く作られていて、ウェアの袖の上に巻けるようになっています。
バックライトの柄はサソリ。
この形、この色、そして意外と他のモデルではあまり無い、仕切りがない広い表示部も良いのです。
機能も腕時計として標準的なものしか搭載していなくて、そういうシンプルさも好きです。
ただね。
G-SHOCKのガワってウレタンですから、加水分解は避けられません。
大体15年くらい経つと、ガワがボロボロに崩れてしまうのです。
うちのスコーピオンも今じゃこんな姿に……

ガワがなくなり、電池も切れて、なんとも情けない姿になっています。
CASIOは一部のG-SHOCKでこのガワの交換に応じているみたいですが、DW-6600はまだのようです。
(昔製造されたガワは交換しても無駄なのでご注意を!)
どうもDW-6600ってあまり再販もされていないようで、人気がないのかなぁと思ってしまいます。
ほとんど不可能とは思いますけど、スコーピオンを加水分解しない樹脂で作り直して再販してほしいなー。
もしそれが実現したなら、残りの一生はずーっとスコーピオンだけでいいです、私は。
それくらい好きなのです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。