スプーキーじいさんって何考えてるの!?

貧乏・暇なし・不健康。一人暮らしのじいさんのブログです。このブログに広告とか金儲けは入っていません。スターは一個だけ付ける主義です。

インベーダーゲームの想い出

インベーダーゲームってありましたね。
正確には「タイトー スペースインベーダー」で、1978年から稼働してました。
Wikipediaによると、タイトーが製造したのが十万台、許諾先メーカーが製造したのが十万台、そして許諾なしのコピー品が三十万台も製造されたそうです。
はー、やりたい放題ですね。

 

どうやら当時はタイトーに注文が殺到していたけど製造がまったく追いつかず、許諾したメーカーに製造させたのもこの業界では初で異例なことでしたが、それでも全然追いつかなかったためコピー品は半ば黙認的なことだったらしいです。
何と言っても設置さえしてしまえば、かかったコストなんてすぐ回収できたそうですからね。
店舗を借りてインベーダーゲームを並べておけば儲かったという、不思議な時代でした。

 

 

文字通り社会現象となったインベーダーゲーム
当時はマンガでもよく取り上げられていて、江口寿史の『すすめ!パイレーツ』では点滴を打ちながら延々とプレイし続けるゲーマーが登場したりしてました。
また「どこそこのゲーセンで◯◯万点を出したヤツがいる」とかの口コミ情報も飛び交ってました。
このゲームのために百円玉が不足して、日銀は数十億円分の百円玉を追加で出したそうです。

 

今見たら大したことのないシンプルなゲームですけど、「敵が撃ってくるゲーム」は初めてであり、敵弾を回避しつつ攻撃することが新しい興奮を呼んだのは大きいです。
あとはパターンが決まっていることも重要です。
コンピューターにランダムに計算させるのではなく動きが決まっていることにより、攻略法が生まれたのです。
ゲームをやらない人には意味不明でしょうけど、自分で攻略法を見つけ出していく楽しみ、その攻略法に従えば高得点が狙える喜び、そういうのをゲーマーは好むのです。

 

テーブル型の筐体は元々喫茶店などに設置できるようにしたものですが、ゲーセンでもテーブル型がほとんどでした。
インベーダーゲームは最初は画面が白黒で、次に画面の上に色付きセロファンを貼った疑似カラー画面のものが出ました。
上の画像のカラー画面のものはその後で、ゲームの内容はまったく同じなのに高い人気がありました。
初期には自機を動かすのにレバーではなくボタンを押すタイプがあって、操作しづらくて不人気でしたよ。

 

 

 

私もハマった一人です。
当時は高校生で、よくゲーセンに行っていました。
インベーダーゲームに全お小遣いを突っ込むまではやりませんでしたが、一回行けば千円くらいは使いましたね。
私はゲーセンに行って、カラー画面の筐体が空いてなかったら諦めて帰っていました。
色だけの話ですけど、プレイしていて気分が全然違うのですよ。

 

ただ、当時のゲーセンはお世辞にもお上品とは言えない空間でした。
「ツッパリ」が生息していた時代です、薄暗いゲーセンにはそういうのが屯していました。
薄暗かったのはゲームの画面が見やすいように照明を落としていたため
テーブル型筐体は天井の照明がモロに映り込んでしまう
連中はゲーセンで缶コーヒーを飲みながらタバコを吸っていて、関わり合いになりたくなかったです。

 

 

 

ある日、地元のゲーセンに行ったらたった一台のカラー画面の筐体が空いていて、喜んでゲームを始めた私。
そこへ一人のツッパリがやってきたのが、私の視野の隅に見えました。
「ツッパリ」という呼び方は今考えると笑えますね
彼もカラー画面でプレイしたかったのでしょう、他が空いていたのにプレイしませんでした。
そして私の向かい側に座り、タバコを吸い始めたのです。

 

もう考えていることは丸分かりです。
タバコの煙を吹きかけてプレッシャーを与えて、私をどかそうとしたのです。
まぁそれで退く私でもなかったですけどね!
ツッパリはクラスにもいたから慣れてたし、タバコだってイタズラにちょこちょこ吸っていましたし。
それより、折角確保できたカラー画面の筐体です。
ここで自己最高点を出すことこそが最優先なのです(笑)。
他人から理不尽な指示をされるのが大嫌いな私です、構っちゃいられんのですよ。

 

目の前のツッパリを無視してプレイを続けていた私。
向かいのツッパリはしきりとタバコの煙を吹きかけてきましたが、次第に画面に集中するようになっていきました。
私は結構やりこんでいたので、その辺のへなちょこに負けるようなことはありません。
そして彼もインベーダーゲームが好きなのでしょう。
そのうちに、傍から見たらまるで二人でゲームしに来たみたいになって。
その日は調子が良くて、延々とプレイは続きました。

 

ついに私の自機がやられて、爆発してしまったとき。
二人して「ああーっ!!」って声が出てしまって、二人で大爆笑。
「おめー上手いなぁ!」って、そこからはゲーム談義に華が咲きました。
やはり彼は根っからのゲーマーだったのです。
そして席を替わって彼にプレイさせてあげて、それを向かい側で私が見たりして。
最後には、

「また来いよ!」

って、ここはあんたの家かっての。
その後彼とはそのゲーセンで何回も会って話しましたよ。

 

 

 

ああ、何もかもが昭和だったなぁ。
ふと思い出した、インベーダーゲームに関する想い出話でした。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。