スプーキーじいさんって何考えてるの!?

貧乏・暇なし・不健康。一人暮らしのじいさんのブログです。このブログに広告とか金儲けは入っていません。スターは一個だけ付ける主義です。

恐怖! ウルトラQ!

日本を代表するコンテンツの一つ、『ウルトラマン』。
長い間、今に至るも多くのシリーズを生み出していますが、その原点はというと?
そう、『ウルトラQ』です!
私も子供の頃によく見ていました。
このウルトラシリーズの第一作は、唯一巨大ヒーローが登場しない作品です。
そして唯一の白黒作品
1966年に放送されましたが、その後も繰り返し再放送されていました。

 

『Q』の制作に関しては、お金に関してどんぶりな円谷プロが、フジテレビとの契約が成立していないのにアメリカのメーカーのバカ高い光学合成機を買ってしまって、その後フジテレビが難色を示して慌てたとか、色々なエピソードが残されています。
その後TBSと契約した
二つの映像を一つに合成するこのマシンは『Q』でも使われている

 

※ちなみにSpotifyでは『Q』のサントラが聴けます。
 今聴いてもよく出来た劇伴だと思いますよ。

 

子供の私からしたら、テレビで怪獣がビルをぶっ壊すのを毎週見られるのですから、正にパラダイス!
ただ私は、全面的に好きだったわけではありません。
後のウルトラシリーズに比べて、『Q』は怖い話が多かったからです。
小さい子を本気で怖がらせるそのセンスも、今となってはさすがというところですが。

 

 

 

例えば第二話の「五郎とゴロー」。
青葉くるみ(架空の物)を大量に食べて巨大化してしまった猿のゴローが暴れる回です。
輸入雑貨商のゴローがあちこちで食事をする話ではない
このゴローが怖かった。
物語の冒頭、観光ロープウェイが進んでいくと、前方のケーブルに巨大な猿がぶら下がっているというシーンがあるのです。

ロープウェイの内部から見たゴロー、手前はガイドさん。
ゴローは死んだばあさんに似てる……

ちょっと間抜けそうな顔なのですけど、この、

「どう話しても理屈が通じそうにない、強大な存在の怖さ」

って、ご理解いただけますかね?
変で妙で強そうだから怖いのです。
私、何回もゴローに追いかけられる夢を見ましたもん。

 

 

 

それから第九話の「クモ男爵」ね!
巨大な蜘蛛ですよ!?
怖いに決まってます。

天井に貼り付いていた巨大蜘蛛

夜道に迷った万城目くん一行がようやく見つけた古い洋館に入ると、そこには二匹の巨大蜘蛛がいて……
洋館の中で万城目くんが語る言い伝えがまた怖いのです。
蜘蛛や虫が嫌いな私にとっては、本当にトラウマになった回です。
こういうの、やめてくださいよ~(笑)。

 

ちなみに、終盤に洋館が焼け落ちるシーンがありますが、昔は崩れる壁を後ろから押している手が写り込んでいて、特撮ファンには有名でした。
いつからか、映像をマスタリングしなおしたタイミングでしょうけど、そういった粗は修正されてしまいました。

 

 

 

次は第十九話の「2020年の挑戦」。
正式名称「誘拐怪人ケムール人」が人々を消去して連れ去るという、これも地味に怖い話です。

ケムール人の頭にあるホースのような口から出る液体が危険なのです。

この回は中々手の込んだ話になっていて、大人になってから見ると見どころ満載なのですが。
夜の街にこんなのがいたら、怖いなんてもんじゃありません。
デッサンが狂いまくったこの顔、成田亨の力作です。
後々の『機動戦士ガンダム』のMSのモノアイのようでもあります。
これは超未来人が自らの体を改造し不老不死を実現したけど、体のバランスがおかしくなった状態であり、臆病なので常に周囲を気にしている姿とも言われています。

 

ちなみにケムール人を演じたのは、後にウルトラマンを演じることになる古谷敏です。
特撮ファンにはおなじみの『ウルトラセブン』のアマギ隊員ですね。

 

 

 

キリがないので最後にします、第二十話の「海底原人ラゴン」です。
海底火山の噴火を取材するために、岩根島に飛ぶ万城目くんたち。
その岩根島では漁師が謎の卵を持ち帰り、その卵を探して海底原人がやってきます。
このラゴンも、意思の疎通が無理そうで怪力の持ち主っぽい怖さですね。

 

海底原人が夜の暗くなった町をさまようだけで十分に怖かったですけど、その中でも特に怖かったシーンが二つあります。
一つ目はこちら。
漁師さん夫婦が夏の夜、裏の戸を開けて網の修理なんかをやっていると、向こうからラゴンが来ます!

怖いよ!

なんでこんな怖い演出ができるのでしょうか?
人間性を疑いますよ!(笑)
もうすっかりトラウマです。

 

二つ目のシーン、女の子が裏に出ようと台所の勝手口を開けると……

こういうシーンの「ジャーン!!」という音も怖い!

やめてください…… もう無理。
役者さんもこういうのが待っているのを全然感じさせない自然な演技なんですよ。
『Q』を見ていた当時は社宅の一軒家に住んでいたのですけど、夜になると裏の庭に出る引き戸を開けないでと、小さい私が泣いたそうです(笑)。

 

 

 

最後の最後にオマケ。
特撮ファンには常識みたいなことですけどね
第十三話の「ガラダマ」は、宇宙からの侵略の物語です。
ダムがある山奥の小さい小学校に、男の子が拾った不思議な隕石が持ち込まれて、これが実は…… という話です。
学校で先生と隕石を見ているシーンがこちら。

そう、後にバイキンマンフリーザを演じた中尾隆聖と、後に星飛雄馬アムロ・レイを演じた古谷徹が出演していたのです。
こういう古いドラマって、意外な人物が出演していたりしますよね。

 

 

 

猛暑が続くので怖い話を書いてみました。
怖がってるのは私だけかもしれませんけど、少しでも涼を感じていただけたら嬉しいです。

 

これは昨日の午後の空ですけど、早く秋が来ませんかねぇ。

 

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。