スプーキーじいさんって何考えてるの!?

貧乏・暇なし・不健康。一人暮らしのじいさんのブログです。このブログに広告とか金儲けは入っていません。スターは一個だけ付ける主義です。

料理の感想、言ってる?

前から書いていることですけど。
男性は作ってくれた食べ物や飲み物の感想を言いません。
女性は悩みや困っていることを言いません。
これはおそらく本能なのでしょうけど、不思議ですね。

 

母親や奥さんが、息子や旦那が自分の料理の感想を言わないで困ってる、そんな話は今まで何回も聞きました。
また女性が誰かに悩みを相談していて、そのことを旦那や恋人には言っていないこともよくありました。
どちらも、言えばいいのです。
言えば解決するのです。
人間は話さないと理解し合えません。
ニュータイプじゃないんだから
なぜ言わないのか。

 

 

 

私は男性だから女性のことは分かりません。
でも同じ男性のことなら少しは分かります。
男性はお店でプロの料理を食べるときと違って、家族や恋人が作ってくれた料理を食べるときにはハードルを思いっきり下げているのですよ。

・食えりゃいい

・そこそこ美味しけりゃいい

だから、多少味が変でも気にしません。
ただの、生活の中にあるいつものイベントの一つ、ルーチンみたいなもの。
そんな男性は、作ってくれた人に感謝の言葉を言うことすら忘れていたりします。

 

そりゃ、初めて彼女の手料理を食べるときは違うでしょう。

・うわ、こんな料理をオレのために?

・嬉しくて涙が止まらないよ(← エア涙

・ここで下手に文句を言ったら一生恨まれる……

だから慎重に味わって、褒めるところを探します。
そして盛ります。
盛りすぎてウソがバレて、戦いが始まったりもします。
まさに203高地スターリングラードハンバーガヒル(謎)。

 

※逆に男性が彼女のために初めて手料理を出すときは緊張しますよ。
 やはり不味いと言われたり変な表情をされたら嫌ですもの。
 そこは女性と同じだと思います。

※彼女が自分のところに泊まったとき、朝食を出してあげると凄く喜ばれます。
 朝食って言っても簡単に、ご飯を炊いて鮭か鯖を焼いて、味噌汁はインスタント、あとは浅漬けをつけるくらいですけど。
 納豆や冷奴や玉子なら冷蔵庫に入れておけばすぐ出せるし。
 食後の緑茶も喜ばれます。
 女性はお姫様みたいに、何も言わずに周囲がお世話してくれることが好きなんですね。
 もし若い男性がこれを読んだら参考にしてください。

 

 

 

自分の母親の料理なんて小さい頃から食べ続けているわけで、今更感想も驚きもないから息子は何も言わないです。
その有り難さだって大人になるまで気付かないし。

 

私は母の料理はおおむね好きでした。
昭和一桁で親から厳しく躾けられた母は、料理も手抜きしませんでしたから。
母の料理の腕前は(ほぼ)間違いないですけど、私には好きではない食材もありました。
たとえばカジキ。
カジキの煮付けを母はよく作ってくれましたが、私は苦手でした。

 

(イメージ画像)

・なんかパサパサしていて嫌

・これをおかずにどうやってご飯を食べろと言うのだろう?

・ムツやブリみたいにプリプリしていたらいいのに

これはカジキが私に合わないだけで、母はベストを尽くしてくれたと思います。
単なる好き嫌いの話です。
でも当時の私は、このことを一切母には言いませんでした。

 

大人になって我々子供たち全員が巣立って、中年になってから年に数回親の所に集まるようになって。
家族みんなで昔話に花を咲かせる時間がありました。
そこで私は言ったのです。

「子供の頃に晩ご飯でカジキが出てくると嫌だった」

そしたら、母が凄く怒り出して!

「なんでその時に言わないの!?」

え?
それ言うことなの?
って、何怒ってるの?
母は言いました、知っていれば出さなかったのにと。
母の怒りの導火線に火をつけてしまうと、後が長いのです。
父さん盆に帰らず。

 

 

 

母が急に怒り出して私のことを呆れたので、私は謝ってこの話は終わらせました。
でも実は、他にもあったのです。
例えば……

・母の作るハンバーグは外側がガリガリで中はパサパサで美味しくなかった

・母の作る餃子は麦わら帽子を半分にしたみたいな形で具は少なく皮は焼きすぎだった

筑前煮のような和食の煮物は嫌いだった

・レンコンが入っている料理が出るとガッカリしていた(今でも嫌い

これらは母が亡くなるまで、私は言いませんでした。
だって、怒ると怖いんだもん。

 

あと、母はよくダンキンドーナツのグレイズドチョコレートをオヤツに買ってきたのですが。
なぜかあればっかりを。

(イメージ画像)

あれって重たくて、私は好きじゃありませんでした。
ある日、友達からフレンチクルーラーの存在を教えられたときに、ドーナツってこんなに美味しいんだ! と驚いた私。
これをうちで食べたいなぁ。
でも、母が買ってきたグレイズドチョコレートを黙って食べていた私。
たぶん母は、私がグレイズドチョコレートを好きだと思っていたのでしょう。

 

 

 

忘れちゃいけないのは、男性は心の中では色々考えているってことです。
それを上手に開示して見せたのが、マンガ『孤独のグルメ』です。
昔あれを母親に貸して読ませたときには、本当に面白がっていました。

「男ってこんなこと考えてるんだね!」

孤独のグルメ』は出版していきなりのヒットはしなかったけど、地味な面白さがあったからじわじわ売れ続けました。

 

結局、人間はコミュニケーションが大事ってことです。
あのときもこのときも、自分の思ったことを言えばよかった。
「不味い」も「嫌い」も含めてね。
母は天国に行ってしまったので、もう言いたいことも言えなくなった私ですけど。

 

遠慮して言えないうちは、本当の仲良しではないってことじゃないかな。
まぁその辺の加減も難しいのですが……

 

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。