スプーキーじいさんって何考えてるの!?

貧乏・暇なし・不健康。一人暮らしのじいさんのブログです。このブログに広告とか金儲けは入っていません。スターは一個だけ付ける主義です。

緊張しやすい人へ

その昔、私がまだ派遣でソフト開発をしていた頃の話です。
同じ派遣会社の仲間が結婚することになりました。
小さい会社だったので社長を含めて全員と仲がよくて、結婚式も社を挙げてという感じになりました。

 

式の内容は大きな式場での在り来りなものでした。
私が嫌いな「チャペルで讃美歌」もありましたが、仲間なので良しとしました。
ご祝儀は痛かったけど、渡してしまえば気楽なものです。
言われたままに着席して、飲み食いして二次会に行って帰ると、そんな流れでした。

 

 

 

式場に参列者が続々と集まってきたときのことです。
ロビーに集まって談笑しているとき、式場のスタッフが私の名前を呼ぶので付いていって。
何だか知らないけど、新郎新婦のいる部屋へ通されました。
そこで言われたのは、

「今、社長から間に合わないって連絡があった」

「仕事の急用が入って遅れるらしい」

「乾杯の音頭は社長にお願いしてたけど、遅れてしまうからスプーキーさんにお願いできないか?」

ということです。

 

いきなりだなぁ。
たぶん、私がその場の最年長者だから選ばれたのだと思います。
そんなのやりたくないけど、仲間の披露宴を成功させるためには一肌脱がねばなるまい。
困っているときこそ助けるのが仲間ですし。
それですぐにOKしました。
上記のことを一瞬で考えて無表情でOKしたので、お願いしてきた向こうが驚いていましたよ(笑)。

 

 

 

さてどうするか。
まぁ祝辞じゃないから、短くていいだろう。
今日は生憎の雨だから、二人の今後の人生が晴れになるように、大きな声で雨雲を吹き飛ばしましょう、とか言えばいいか。
これを数秒で考えた私。
横にいた、一緒に招かれていた仲間のほうがハラハラしてましたね。

 

披露宴が始まって。
乾杯の挨拶は最初のほうに来ます。
酔っ払う前でよかった。
特に問題なく、サラッと済ませた私です。
新郎新婦からは感謝されました。



 

こういうクソ度胸がついたのは、十代の頃にステージに立っていたからだと思います。
前にも書いたけど、仲間と二人でギターの弾き語りをよくやっていた経験が活きました。
大勢の前に出ても緊張しないような慣れってあるのです。
だから緊張しやすい人によくアドバイスしてあげるのですけど。

人前に立ったら、お客の立場になってみな

私はよくこう言ってあげます。

 

例えば高校の文化祭で体育館のステージに立って歌うとして。
見ているほうは誰も、プロのステージみたいなハイクオリティなんて望んでいません。
見慣れた同級生が何かやってるぞ、その程度のものです。
だから力む必要なんて一個もないのです。
ただし、演奏が下手でも決して途中で止めてはいけません。
それだけの練習はしておく必要がありますが、演奏を途中で止めてしまう心配がなければあとは練習通りにするだけです。

 

会社で大勢を前にして何かの発表をするときも同じです。
見ている人たちは発表する人に何も期待なんてしていません。
前に立っているのはお笑い芸人でもタレントでも役者でもない、自分と同じただの社員ですから。
ただし、発表でトチってはいけません。
途中でトチってしまうようなことがないよう、練習だけはきちんとしておくこと。
これだけを守れば、あとはどうだっていいのです。



 

披露宴の乾杯の挨拶なんて誰が期待するものですか。
みんな早く飲みたいだけで、「さっさと済ませろ」って思ってますよ、絶対。
でしょ?

 

あとは自分を良く見せようとしないことです。
下手なら下手でいいし、ブサイクならブサイクでいいです。
そこはどうにもならないことを認めるのです。
現状を認めて飲み込むのです、ごくり。

 

これはオススメはしませんけど、私がよく使う手です。
一番手前にいる人、知らない人でいいです、その人に笑顔で挨拶してみるのです。
「どうもー、こんにちはー」
なんつって、大声じゃなくていいですよ。
そうすると向こうは、笑顔で会釈くらいはしてくれます。
これをやると、かなり落ち着きます。
お客側と繋がったような、そんな気になれます。

 

たぶんタレントや役者になるような人って、まずこういうハードルはクリアしていて、その先が見えているのでしょう。
自分の言動で大勢が反応することに楽しさや喜びを感じるところまで行っているのですよ。
そして観客をコントロールすることに生きがいを感じてしまうのでしょう。

 

 

 

ここに書いた「お客の立場で考えてみる」というのは、生活の中でも普通に使えることです。
家族や友達や恋人の立場で考えてみれば、自分の言動も制御できるはずです。
同じ人間なので、してほしい事やしてほしくない事は察することができます。
そういうことが普通にできる人でいたいし、できない人はそばには置かないですよ、私は。
なーんて、偉そうに書いてサーセン

乾杯!← 何に?

 

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。