たぶんこれは基本的な性差の話だと思うのですが。
男の子って結構雑ですよね。
無頓着と言ってもいいかもしれない。
今回はそんな話です。
例えば女の子だったら絶対に手を抜かない服とか髪とかって、男の子は適当なことが多いですよね。
もちろん全員がこうではないですけど。
こういう「何でもいい」「適当でいい」というのが、男の子には多いと私は思います。
前に書いた、親の料理の感想を全然言わないのもその一環じゃないかと。
頭の中で何か考えていることがあって、それ以外はどうでもいい。
そんな感じなんですよ、男の子って。
誰かに聞いたり頼ったりすればいいことだって、問題先送りにしたりして。
そんなに重大なことばかり考えているわけではないけど、それ以外は夢心地みたいな。
例えば、私は大学は自宅から通っていました。
その大学は自宅から鉄道路線四種類を乗り継がなくてはいけなくて、片道二時間以上かかる場所だったのです。
普通そんな長距離・長時間なら行かないじゃないですか。
私だって今なら絶対に行きません。
それを「何とかなるよ」って、四年間通いましたからね。
その大学へ行くと決めたとき、あまり深くは考えていなかったのです。
まぁそのおかげで、ウォークマンで音楽を聴きながら文庫本を読むという習慣がついたわけですけど。
私が高校生の頃に、航空自衛隊の入間基地で国際航空宇宙ショーというのがありました。
ただの空自のお祭りじゃなくて、各国の航空産業が出店したり、アメリカ空軍の航空機も来たりする、規模の大きなお祭りです。
どこで仕入れたのかそういう情報を得て、日曜日に一人で行ってみたのです。
中学生の頃からミリタリーが好きで、軍用機が近くで見られるならいいなって。
カメラを持って、いそいそと。
(既にこの頃から一人で行動することが多かった)
自宅からは二種類の鉄道路線を乗り継いで行きました。
最寄り駅からは航空ショーの観客がゾロゾロ歩いていたので、道に迷うこともなく。
空自の基地っていうのは広々していて、とても開放感があります。
沢山の航空機を間近で見られて、アメリカ空軍のC-5ギャラクシーの中を歩けたり、格納庫の中に設置された多数の企業ブースを見て回ったりして。
フライトシミュレーターをいじらせてもらったり、写真を沢山撮ったりして、楽しかったです。
ふと、周囲の人たちが同じ表紙のパンフレットを持っていることに気付いた私。
ははーん、空自の人がどこかで配布してるんだな?
それで探してみたらありました。
私が「ください」って言ったら、担当者が「◯◯◯円です」って言うじゃないですか。
無料じゃなくて有料だったのです。
しょうがないや、財布を出して支払って、パンフレットをもらいました。
そのとき、背筋がゾクッとしたのですよ。
財布の中身を見ると、数百円しかありません。
出掛ける前にいくら入っていて、いくら必要かを確認しなかったのです。
そうだ、小遣い日の直前だった!
その頃はバイトをしていない時期でした。
どうしよう?
余計なパンフレットなんて買ったおかげで、お金が足りなくなってしまったのです。
これじゃ昼飯は食えないし、電車賃だって足りない……
電車に乗るとしたら、どちらか一本だけだ。
自宅から遠く離れた場所で、連れもいない状況で、これは困った。
ついでに書けば、携帯なんて影も形もない頃の話です。
そのとき私は、自宅までの二種類の鉄道路線のどちらが短いかを考えて、基地から乗り換え駅までのほうが近いことを考えて、歩くことにしたのです。
その距離、約10km。
二時間も歩きゃあ着くだろう。
そんな感じでした。
田舎道をテクテクと歩いて、歩いて。
乗換駅までの線路はほぼ直線なので、それを目安に。
体力的には問題なかったですけど、喉が乾いてね。
でも飲み物を買う余裕はありませんから、我慢です。
あの辺ののどかな風景は今も覚えています。
二時間後に乗り換え駅に着きました。
そこからは電車に乗って、自宅へと帰りました。
うちに着くと母がいたので、疲れた疲れたとその顛末を話して聞かせたのです。
そしたら母が、
「バカだね、電話一本寄越せば迎えに行ってあげたのに!」
と言うのです。
当時は公衆電話がどこにでもありましたから、十円か二十円あれば自宅に電話することは可能です。
母にお願いして、例えば乗換駅まで来てもらえば、10kmも歩く必要はなかったのです。
「あ、そうか」
「そうだよ、電話で言えばよかったのに」
そんなの、言われるまで考えてもみませんでした。
二人して笑ってしまいました。
男の子ってこういう風なんですよ。
もちろん、全員がこうではないですけどね。
このちょっと足りない感じが男の子なのです。
このことがあったのはちょうど今頃の季節で、外を見ていたらふと思い出してしまいました。
その忌まわしき(笑)パンフレットも掘り出しました。



懐かしい(笑)。
こないだオヤツ代わりに、久しぶりにオムレツを作りました。
玉子は高いのに、三個も使ってね。

相変わらず、いびつ(笑)。
どうも玉子料理は苦手です。

美味しかったですけどね。
もっと上手に作れないものかねぇ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。