最近個人的に驚いたニュースがありました。
ゲーム機の「光速船」がミニサイズで発売されることになったのです。
今から40数年前に、オモチャ屋さんで売られていたゲーム機です。
メーカーはアメリカのGCE(商品名は「Vectrex」)、日本ではバンダイが販売していました。
任天堂のファミリーコンピュータと同時期でしたね。
それを今、半分のサイズで売ろうっていうのだから凄い。
「胸熱」とはこのことです。

光速船はベクタースキャンのゲーム機です。
コンピューターの性能がまだ劣っていたこの時代に、画面上で3Dを表現することは困難で、それを線だけで表現するようにしたのがベクタースキャンです。
テレビやディスプレイに表示される画像や映像って、画面全面を端から端まで順番に高速で表示してますよね、走査線なんて言って。
昔のコンピューターはこの方式で一枚絵を表示させるのが精一杯でした。
3Dグラフィックをグリグリ動かすなんてとんでもない!
そこでコンピューターの負担を減らし、3D表示を可能にするために開発されたのがベクタースキャンです。
ベクタースキャンでは線と点しか表示しません。
オシロスコープのように表示させる線や点だけに電子ビームを当てて、それを動かすのです。

大学の実験でよく使いました
たとえば四角形を描くなら、四つの点を指定してその間を直線で結ぶというコマンドを出すことで実現しています。
だから動きが軽くなるのです。
単純な形だけで動き優先の方式ですね。
光速船は当時五万円くらいした(当時ファミコンは¥14,000くらい、今の価値なら光速船は¥75,000くらい)ので、とてもじゃないけど買えませんでしたよ。
いやでも、もし当時買っていたらハマりすぎて廃人になっていたかも(笑)。
私はこういうのが本当に好きでね。
単純なグラフィックを脳内で補完して楽しんでました。
今度のミニサイズのはクラファンで、やはり数万円するみたいです。
光速船を買って自宅でプレイすることはできませんでしたが、ゲームセンターには同種のゲームがありました。
たぶん画面を見たら思い出す方も多いと思います。

中央にある月着陸船をロケット噴射で優しく着陸させるゲーム

中央にある三角が自機、周囲の小惑星を避けながら破壊するゲーム

戦車兵の視点で周囲の敵戦車と戦うゲーム

Asteroidsの発展版、二人同時プレイが楽しいゲーム
これらはアメリカのATARI社が作ったものです。
(社名は囲碁用語から)

上に貼った画像の中で3DなのはBattlezoneだけですけど、ベクタースキャンの雰囲気は感じていただけるとおもいます。
この線だけでハイコントラストなグラフィックは今でも魅力的です。
当時のゲームセンターに行くと、これらのゲームがプレイできたのです。
当時は家庭用のゲーム機はシンプルで平面的なテニスくらいしかない時代ですから、これらが画期的なのは感じられるでしょう。
この中でSpace Duelだけは珍品で、私は東京・西新宿のゲーセンでしか見たことはありません。
(そんなものを見つけるヤツもどうかと思うが(笑))
Asteroidsを複雑にした感じで、テーブル型でプレイヤーは向かい合って座り、同時にプレイします。
それぞれの機体を別々に操作してもいいし、画像のようにアームで繋がった状態も選べます。
この繋がった状態での共同作戦が本当に面白くてね。
一人ではできないので、友達を誘って通ってました。
あと記憶があいまいですけど。
マニュアル車をそのままリアルに再現した3Dゲームもあったと記憶しています。
画面はシンプルな3Dですけど、クラッチのある運転席が再現されていて、免許を持っていない私には操作法が分かりませんでしたよ。
※これらのATARIの初期のゲームの一部は、PCソフトにもなっています。

これの2もある、windows用、中古市場で安く入手可能
あと忘れられないのは「STAR WARS(1983年)」ですね!
これは今でもファンが多いと思います。

これは1977年公開の最初の『スターウォーズ』を基にしたゲームです。
正式にライセンスを取っていて、映画の中のセリフがゲームで頻繁に再生されます。
画面はこんな感じ。
(youtubeに多数の動画が載っているのも人気の現れ)
(正直、このプレイヤーはあまり上手くない(笑))
プレイヤーはXファイターのパイロットとなり、デス・スターを攻略します。
操縦桿で自機を操り、機首が向いている方向に攻撃することができます。
あまり自由に飛び回れるわけではなくて、流れの中で画面上の敵を撃つ感じですね。
敵のタイ・ファイターとの空中戦、デス・スター表面の砲台破壊戦、トレンチ内の爆撃という3ステージがあります。
トレンチの最後にある排熱口に爆弾を落とせばステージクリア、失敗するとトレンチ面のやり直しです。
ステージをクリアすると空中戦からですが、難易度は上がっていきます。
自機のシールドが全て失われるとゲームオーバーです。

こうした梁が徐々に増えていき、避けながら撃つというプレイが必要
映画を観た方なら、その雰囲気をよく再現していることが分かるでしょう。
線だけでここまでできるのです。
あと3Dの表現がこの頃には成熟していて、敵が自分に向かってくる感じは迫力があります。
ファミコンのドット絵とは全然違うグラフィックがあったのです。
当時のアーケードの世界では、東京・高田馬場駅周辺にあるゲーセンが聖地と呼ばれていました。
私も学生時代によくウロウロしていましたよ。
その中で、知らない人がこのSTAR WARSをプレイしているのを目撃したことがありまして。
私もそこそこやり込んでいたのに、そのプレイヤーの上手いことといったらもう!
初めて世界を知ったというか、全然知らない世界がそこにありました。
懐かしい想い出です。
線だけの3Dグラフィックはしばらく続きましたが、この線で囲まれた面に色を塗る技術が出てきて、その後には模様(テクスチャ)を貼る技術が開発されます。
「テクスチャマッピング」ですね。
家庭用ゲーム機であるプレイステーションが発売されたとき、テクスチャマッピングが使われた『リッジレーサー』がプレイ出来たことに多いに驚いた私です。

崖には岩肌の模様を貼っている
ベクタースキャンはもう時代遅れになってしまいました。
それでもまだベクタースキャンのファンは大勢います。
独特な魅力を好む仲間がいるのは嬉しいことです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。