スプーキーじいさんって何考えてるの!?

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飲み明かした頃のこと

また昔話を。
私が大学生の頃ですから、1980年代の前半のことです。
東京でも地方でもない、中途半端な郊外の大学に通っていた私ですが。
大学が家から遠かったのでサークル活動などは一切しませんでした。
それでも仲間たちとの飲み会は結構あって。
金曜日の夕方に集まって、安い居酒屋で飲んで騒いでね。
ご多分に洩れず、私もアホな学生をやっていたわけです。

 

当時はみんな住んでいた場所がバラバラで、その中心となる街で飲むわけですけど。
まともなヤツは電車がある内に帰ります。
まともじゃないヤツは、アテもないのに深夜まで飲んでね。
その内電車もバスもなくなってしまいます。
酔っ払っているから冷静な判断力もなくなっていて。
昔は終夜営業のお店というのはほとんどなくて、ホテルに泊まるようなお金もなく。
ああいう、仲間と無茶して喜ぶ文化っていうのは男子だけなのかもしれません。
ドラマ『俺たちの旅』みたいだ

 

 

 

さて、それでどうするのかというと。
当時は金土の夜になると、映画館でオールナイト上映をやっていたのですよ。
今でもやってるのかな?
当時は一人千円ちょっとで、朝まで空調の効いた屋内にいられたわけです。
映画の内容なんてどうでもいいのです、寝るだけだから。
難点といえば、映画の音がうるさいことと、横になって寝られないことです。
館内には似たような境遇の人が結構いて、み~んな前の席の背もたれに足を乗せて寝ていました。
映画館の椅子の肘掛けっていうのは横にさせないためのもの?

 

昔はポルノ映画の映画館が結構あって、そこにも泊まりました。
「日活ロマンポルノ」が元気だった時代です。
もっとも酔っていて眠かったから、映画の内容なんて覚えていませんがね。
もしかしたら後に有名になった監督の作品がかかっていたのかも?
男の子だからって喜んで行っていたわけではなくて、実際はポルノじゃない映画館のほうが多かったです。
深夜のポルノ映画館って、結構変な人がいたからです。
深夜にトイレに行ったら、妙なおじさんに迫られたりしてねー。
あれは気味が悪かったです。

 

 

 

ある週末に同じように仲間と映画館に泊まったときのことです。
やっていた映画は、リンゴ・スター(元ビートルズのドラマー)が主演の『おかしなおかしな石器人』("Caveman"、1981年)でした。
原始時代を舞台にしたコメディ映画ですね。

当時のポスター

これも内容はまったく覚えていません。

 

と思ったら一つだけ覚えていることがあって。
客席で寝てるでしょ、そうすると映画の音がうるさいから時々目が覚めるわけですよ。
私が夜中に何回か目を覚まして、それでスクリーンを見るといつも同じシーンをやっててね。
洞窟でリンゴと仲間が並んで寝ていると、仲間の顔の上に大きな蜂のような虫が止まります。
顔より大きくて、明らかに作り物なのですが。
仲間は嫌がっていて、でも手を出せなくて。
それを隣で見ていたリンゴが、手で上からバーン!と叩き潰すのです。

問題のシーン
一部分加工しています

すると虫が潰れて、体液がドロドロっと仲間の顔にかかってね。
その後リンゴは苦しむ仲間を余所に「オレ知らね」っと横を向いて寝てしまうという、グロいギャグなのですよ。
このシーンばかりを数回見た記憶があります。
今でもリンゴ・スターのニュースを見ると、「虫のドロドロ」を思い出してしまう私なのです。

 

 

 

あと一人暮らしをしている仲間の部屋へ転がり込むこともありました。
タクシーを拾って、定員オーバーなのに運転手さんに無理を言ってね。
それで部屋のコタツに輪になって寝るわけです。
これは真冬の話ね

 

それで朝になると、みんな段々と目を覚ましてきて。
みんな二日酔いで、「頭が痛い」だの「気持ち悪い」だの言ってるわけです。
私は若い頃から二日酔いは滅多にしなかったから、平気な顔して「お腹空いたなー」なんて思ってました。
その内仲間の一人が私に、「おい、ポカリ買ってきてくれ」なんて言い出して。
1980年に発売されたポカリスエットは、二日酔いに効くドリンクとして有名でしたから。
でも寒いでしょ、私は嫌がって買いに行かなくて。

 

うなりながら「買ってきてくれ~」という仲間と、買いに行きたくない私との攻防戦になってきて。
そこで仲間の攻撃を避けるために、私がふざけたことを言い出してね。
箇条書きにしてみます。

・打てば響く、笛吹けば踊る
・手をあげて、横断歩道で阿波踊り
・軒先貸しても母屋はやらんぞ
・会うは別れの始め良ければ尾張名古屋は城でもつ
・紺屋の白袴、米屋の水ようかん
・戯れに、母の背押したら滝壺に!
・右を見て、左を見たらもう赤だ
・頭隠して尻格さん助さんゆきまずぞ
・お父さんお母さんを猥褻にしよう
・案ずるくらいなら産むな
・憎まれっ子夜にはばかりに落ちる
・喉元過ぎればお腹が熱い
・男は妥協、女はIQ
・待てばカイロがほっかほか
・手をあげて、渡る世間に鬼はなし

ご存知の方も多いと思います、雑誌『ビックリハウス』のご教訓ですね!
私は思い出せる限りのご教訓を言って、仲間は「頭が痛い」「ポカリ買ってきて」と言いながら笑っていたという、かなりシュールなシーンでした。

 

挙句の果てに、

・触ってごらん、ウンコだよ

で爆笑をさらってましたねー。

※これは国際羊毛事務局のウールマークのCMのコピー、「触ってごらん、ウールだよ」(1975年、西村佳也)のパロディです。

当時のCMから

文句を言いながら笑う仲間たちを見て、満足した私なのでした。



 

その後、就職してからも時々こういう飲み方はしていましたが、いつの間にかやらなくなりました。
分別がついたからなのか、体力的な問題か。
更にその後は飲み屋に行くこともなく、飲むとしたら自分の部屋だけになり。
誰かと一緒に飲む機会もなくなってしまいました。
高齢になってからは酔うとすぐ眠くなってしまうので、怖くて外では飲めないですよ。
お金もないしね。
自室の定位置で飲んで、酔ったらバタンキューが一番なのです。

 

そんなこんなで。
今月も三週間くらい禁酒していましたが、今夜解禁なのです。
乾杯~。

 

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。