追記(2025.6/12)
塩麹について追記しました。
さ~て、今回のカレーはぁ~?
舟です、じゃなくてビーフです。
「ビーフカレー」というと、普通は欧風のドロドロのカレーをイメージすると思います。
今回はアレではないです。
もちろんドロドロで深いコクのビーフカレーもいずれ作りますけど。
※ちなみに「欧風カレー」というのはデミグラスソースやフォンなどのフランス料理の技を取り入れた、日本で開発されたカレーのことです。
東京都千代田区神保町の「ボンディ」というカレー屋さんの創業者が考案したという説が一般的です。
まぁこないだ書いた吉野家の件(食品業界に嘘は付き物)があるので本当かどうかは分かりませんけどね。
「日本で『クリスマスにチキン』を広めたのはケンタッキー」というのは嘘だというのもこないだ読みました。
これはまた詳しく書きます。
今回作るのは、インド風のビーフカレーです。
なになに、「インド人は牛肉なんて食べないよ!」って?
いえいえ、そうではありません。
確かにインドの人口の約八割を占めるヒンドゥー教徒は牛肉を食べません。
でもそれ以外のイスラム教徒やキリスト教徒などは牛肉を食べるのです。
どちらかというと豚肉のほうがインドでは珍しくて、前に書いたポークビンダルーなんて例外的な料理と言えます。
とにかくインドという国は宗教や民族や言語が多様で、食べられているものも様々です。
インド料理はそれぞれの地域での違いがあって、接する隣国の影響も受けているということで、日本よりも多様性があるのです。
大きく分けると、
・北インド料理(小麦で作るチャパティやタンドリーチキンなど、定食は「ターリー」)
・ゴア料理(他のインド料理とはかなり違う、牛や豚も使う)
の四つになり、さらにもっともっと細分化されています。
ポークビンダルーはゴア料理で、インドの中でゴア料理はかなり特殊なのだとか。
ナンは北インドでも一般的ではなく、タンドール(釜)がある飲食店で食べるか、都市部だと余裕のある家はナン屋さんから買ってくるそうです。
(一般家庭にタンドールはほとんどないからナンは焼けない)
日本ではワケあってナンが主流ですが。
ちなみにインドでは「カレー」は外来語です。
インド人は海外の人にインド料理を説明するときに、便利だから「カレー」を使うのだそう。
(「◯◯カレー」と言えばすぐ通じるから)
前置きが長くなりました。
南インドで食べられているビーフカレーを、例によって料理初心者の私でも作れるようにレシピを簡素化したものを今回は作ります。
インド風ビーフカレー
一人前の材料です。
まず牛肉グループ。
・牛肉 100g
薄切りではなくブロックで。
肩ロースが理想ですけど、スーパーで売っているカレー用でいいですよ。
・プレーンヨーグルト 80g
小分けの容器一個分です。
・カレー粉 小さじ1/2
※追記
・塩麹 大さじ1
これは無くてもいいですが、牛肉が柔らかくなるのでオススメです。
次はタマネギグループ。
・タマネギ 大1/2
・サラダ油 大さじ1
・チューブニンニク 3cm
・チューブショウガ 3cm
・トマトペースト 大さじ1
トマトピューレでも同じです、なければケチャップで。
・水 200ml
・ガラムマサラ 一つまみ
・ご飯 一食分
最後はスパイスグループ。
・クミン 小さじ1/2
・コリアンダー 小さじ1/2
※上の二つはまだ混ぜないでおいてください。
・レッドペッパー 小さじ1/2
・黒胡椒 小さじ1/2
・ターメリック 小さじ1/4
・塩 小さじ1/4
・カルダモン 一つまみ
・クローブ 一つまみ
・シナモン 一つまみ
※カルダモンとクローブとシナモンはなくてもいいです。
※上記は大辛になる量なので、辛さを抑えるならレッドペッパーと黒胡椒は減らしてください。
※こうして書くと用意するものが多くて大変そうですけど、スパイスや調味料は一度買えば何回も使えるので、大変なのは最初だけです。
では作りましょう。
※ちなみに今回も作例では仕入れた食材の量の都合で、二回分を一度に作ります(後述)。
1.牛肉は食べやすい大きさに切り、器に入れてヨーグルトとカレー粉と塩麹をよく絡めて、ラップして冷蔵庫で一時間置いておく
マリネですね、一時間は目安です。
これから書く作業をやっているうちに大体それくらいは経つと思います。
二回分に分けておいて、今回は一回分だけ使います。

※実は今回、安いお肉だったせいか出来上がりが結構硬かったので、二回目用の漬け込み肉に塩麹を加えてみました。
※追記
塩麹を加えることで牛肉が柔らかくなります。
今回は安いお肉を使って一回目は硬かったのが、塩麹を使った二回目は柔らかくなっていて驚きました。
無くてもいいですが、オススメです。
2.クミンとコリアンダーはそれぞれフライパンに入れて弱火で混ぜながら炒って、色が濃くなって香りが立ったら取り出す
スパイスのローストです。
ローストすることで牛肉と合うようになるそうです。




このように色が変わるまで炒めます、大体三分間くらいです。
3.2.とスパイスグループは合わせておく
4.タマネギを粗みじん切りにする
もちろんヘタの硬い部分は除去して、一皮剥いてからです。

タマネギの残りはアチャールにしました。
味が整うまで時間がかかるので、食べるのは晩酌かな。

5.フライパンにサラダ油を入れて中火で加熱し、タマネギを入れて炒める
お馴染みの工程ですね。
炒め始めたら塩を一つまみ、タマネギが茶色くなってきたら水を50ml(それぞれ分量外)入れて、休み休み混ぜて炒めます。



このくらいで水を加えます。

グズグズした感じになりますが、休み休みで炒め続けます。



このくらいの色になればOK。
今回は端折らずにちゃんと炒めましたよ。
6.タマネギが茶色になったら、ニンニクとショウガとトマトペーストを入れて混ぜながら炒める
これは30秒程度でいいです。

7.弱火にして、スパイスグループを入れて混ぜながら炒める
これも30秒程度でいいです。


※以上を複数回分作った場合は、ここで火を止めて保存する分はラップします。
ラップは二重にしたほうがいいです、一回分ずつラップしたら粗熱が取れてから冷凍庫へ入れます。
大体一ヶ月間持ちますので、使うときは牛肉グループの用意をして、冷凍したものを解凍して、以下の工程から再開します。
8.マリネしておいた牛肉をフライパンに加えて、中火で炒める
そのままドサッと入れてください。
牛肉の全面の色が変わるまで混ぜながら炒めます。


9.強火にして、水は二回に分けて100mlずつ入れては混ぜて、沸騰したら次を入れる
一度に全部を入れないように。


10.水を全て入れて沸騰したら、弱火にしてじっくり煮込む
ときどき混ぜながら煮込みます。
ここでご飯の用意をしておきます。

11.水分が飛んでいくので、トロミが出てご飯と同じくらいの量になったらガラムマサラを入れて混ぜて火を止める
チキンカレーのときと同じで、ドロドロとサラサラの間のサラサラ寄りになります。

12.器に盛って完成
お疲れ様でした!


美味しかったです。
カレーらしい複雑な味ですが、ハヤシライスやビーフシチューのようなアッサリした感じもあります。
上に書いたとおり、牛肉が固くなってしまったのが課題です。
塩麹を入れたお肉が明日どうなるかですね。

こうして作ってみると、結局ビーフカレーもチキンカレーもキーマカレーもインド風だと似た作り方になるのが分かります。
タマネギを炒めて、スパイスなどを加えて、肉に絡めて、水を加えて煮込む。
これまでにいくつか作りましたが、初級編としてはこんなところでしょう。
インドの方が書いたレシピ集がamazonのKindleで無料で公開されています。
日本生まれのインド人、メタ・バラッツのスパイスカレーユニバース
こういう本格的なレシピになると、使うスパイスも多いし中々大変そうです。
次を目指すとしたらこういうのに挑戦ってことになるのかな。
あとはお米ですよね!
うちはあと一食分でお米はおしまいです。
小泉米は今月中旬にコンビニで売られるそうですが、おそらく「お一人様1kgのみ」とかなのでしょう。
銘柄米が値下がり傾向にあると言われているけど、「いつでも5kgで税込み三千円以下」になってくれないとうちは困ります。
もう銘柄米でなくていいから、アメリカやベトナムやタイで作られているジャポニカ米を無関税で大量に輸入して、備蓄と小売りに回して安く売ってほしいものです。
追記
上にも書いたとおり、二回目のお肉を漬け込むのに塩麹を足してみました。
そしたらお肉が柔らかくなって大正解。

もうこうなるとお店っぽいですね。
自分でこんなカレーが作れるようになるとは、ちょっと感動です。
あとは欧風カレーも作ってみたいです。
というわけでインド風ビーフカレーでした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

