スプーキーじいさんって何考えてるの!?

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シンデレラの意味

あけましておめでとうございます。

北陸地方のみなさんにはお見舞い申し上げます。

昨日夕方にブログを書こうとしていて、テレビを見てそんなもの吹っ飛んでしまいました。
今でも地震が来ているようで、まだまだ進行中なのでしょう。
どうかご無事で。

 

 


 

 

では、年のはじめのウンチクを一つ。
今回はシンデレラのことを書きます。

 

誰でも知っているおとぎ話の『シンデレラ』。
浦安の夢の国へ行けば、その名を冠したお城が建っています。
でもこの主人公の名前は、本当はシンデレラではないのです。

ギュスターヴ・ドレによる挿絵(部分)

 

 

 

まず歴史から。
『シンデレラ』という物語は、いつ誰が作り出したのかが不明な、古くから伝わる民間伝承です。
口伝えで続いてきた物語の一つのパターンだったのです。

 

『シンデレラ』の起源は、記録が残っている範囲で紀元前一世紀のギリシャまで遡れるそうです(『ロードピス(Rhodopis:「薔薇の頬」の意)』)。

 

有名なガラスの靴が登場するのは、17世紀のフランスの詩人、シャルル・ペローによる『サンドリヨン、または小さなガラスの靴(Cendrillon ou La Petite pantoufle de verre)』で、日本で親しまれている物語に一番近いそうです。

 

グリム童話(19世紀のドイツ)の『アシェンプテル(Aschenputtel)』も似た物語ですが、意外なことに魔法使いやガラスの靴は登場しません。

 

また、17世紀のイタリアで上記の二作品よりも前に、バジーレという人が書いた『チェネレントラ(Cenerentola:「灰まみれの猫」の意)』という似た物語もあるそうです。

 

英語圏に最初に渡ったのはどうやらグリム童話らしく、『シンデレラ(Cinderella)』というタイトルになりました。
それが19世紀に日本に入ってきたとき、付いたタイトルは『シンデレラの奇跡』でした。
その後、子供に解りやすいよう当時の日本に合わせて書き直された『おしん物語(辛いこと(お辛)に耐える女の子の物語という意味)』とか、ペローやグリムの作品を直接翻訳した『灰かぶり娘』『消炭さん』などなど、同じような物語が次々と出回っていきました。
私なんかは小説やマンガなどでよく目にした、『灰かぶり姫』というタイトルが頭に残ってますね。
(『シンデレラ』を遠回しに言うときに使ったりしてました)
(中国にも似た物語があるそうです)

 

 

 

さて、上に書いたいくつかのタイトルには共通する言葉があります。

cendre(サンドル、フランス語)

asche(アッシェ、ドイツ語)

cenere(チェネレ、イタリア語)

cinder(シンダー、英語)

これらは全て「」を意味しています。
(英語で灰はash(アッシュ)とも言いますが、ドイツ語に近いですね)
そしてお国は違っても、それぞれのタイトルに共通しているのは、

家事を全てやらされていつも竈の灰をかぶっている女の子

という意味なのです。
(「竈(かまど)の灰」が分からない方は検索してみてください……)
上記の日本語版のタイトルの意味も、お解り頂けると思います。

 

そしてここからが本題。
英語版タイトルの『Cinderella』から「cinder」を取り去ると、後に残るのは「ella」ですね。
これがどういうことかというと、主人公の女の子に家事を全て押し付け、その灰にまみれた姿を上から目線で馬鹿にした継母が付けたあだ名が、

灰まみれの エラ

Cinder + ella (シンダー + エラ → シンデレラ)

だったということです。
そう、「シンデレラ」はあだ名であって、本名は「エラ」なのです。
(「アホの坂田」みたいなものか?)

 

王子と結婚した主人公の女の子は「エラ妃」と呼ぶべきで、悪意の込められたあだ名で呼ぶのは無礼だし、「シンデレラ城」は「エラ城」と呼ぶべきでしょう。
ま、どうでもいいことですけど。

 

ちなみに「シンデレラ体重」というのがあるそうで、計算式は、
自分の身長(メートルで、例:171cmなら1.71)✕自分の身長(前と同じ数値)✕18
なのだそうで、この例だと約52.6kgです、かなり軽いですね。
痩せ過ぎて体を壊さぬよう、ご注意を。

 

 


 

 

みなさんにとって今年が良い年になりますように。

乾杯。

 

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。