スプーキーじいさんって何考えてるの!?

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スプーキーじいさんの会話術

ネットニュースなんかでよく見る、会話のコツとかの記事。
あれって読んでいて首を傾げることが多いです。
曰く、「聞き役に徹しろ」だの「適度な相槌を打て」だの、それで会話が楽しくなると、記者は本気で思っているのでしょうか。
もし自分が誰かと話していて、相手が「聞き役に徹して」「適度な相槌を打っていた」としたら、「バカにされた?」と不快に思うはずです。
これは、日々普通にコミュニケーションを取っている方なら分かると思います。

 

自分が何かを話すことが苦手なら、聞き役になるのはいいことです。
でもただ聞くだけ、そして相槌を打つだけではダメなんですよ。
相手の話に乗らないと、それは聞いていないのと同じことです。
相手の話に乗るとは、きちんと聞くということです。
例えば相手がどこかのお店のカレーが美味しいと言っているとしてですよ。

・それはどこのお店なのか

・それはどのくらい美味しいのか

・それはいくらなのか

・そのお店はどのくらい混んでいるのか

そういうことを知りたくなるでしょ、自分も食べに行くかどうかの判断のために。
相手もそういうことを聞いてほしいと思っているのです。
それを「はいはい」「ふーん」「へー」ではダメなのは明白です。
相槌だけではなく、質問を挟むようにしましょう。

 

あとね、上の例だとカレーだけど、相手が話していることに興味がないなら「知ってるフリ」はしないことです。
そんなのすぐに分かりますから。
ただ、興味がなくても「知りたい」という姿勢を見せればいいのです。
「え、そうなんですか?」「それは凄いですねぇ」などの返しをしましょう。
私は野球に興味がないですけど、会話の中で野球の話題が出ることは多いです。
例えば相手が大谷選手のことを話していたとして、野球も大谷もよく知らないし興味もなくても、相手が話す熱量を減らさないようにしなさいということです。

・大谷選手のことは連日報じられてますね

・大谷選手ってどこがそんなに凄いのですか?

・それはメジャーの選手でも真似できないことですか?

・二刀流ってバットを二本持って打つってことですか?

すると相手は、「こいつは何も知らないけど興味は持ってくれてる」と思うのです。
わざわざ人に話すのですから、その人は相手にそのことを知ってもらいたいのですよ。

 

そして大切なのは、否定しないこと。
相手が話していることが間違っていても、自分と違っていても、受け入れるのです。
もちろん違法なこととか非常識なことは否定していいですよ。
そこまでじゃない小さいことなら、どうでもいいじゃないですか。
自分も食べたことのあるお店のカレーを相手が褒めていて、でも自分はそれを不味いと思っていても「あれ美味しいですよね」と言えばいいのです。
自分が相手に教えたくて話していることを、相手が「違うよ」とか「それ嫌い」などと否定したら、凄く嫌でしょ。
否定されたら、もうその人とは会話したくないと思うものです。
心の中で「それ違うんだけどなぁ」とか「本当は嫌いなんだけど」と思っても、その場限りのことです。
我慢して合わせていれば、相手は気分良くなりますよ。

 

凄く大事なポイントを一つ。
相手の話したことはぼんやりでいいから覚えておくことです。
「この人はカレーが好きで、よく行くお店のことを話していたな」
「この人は大谷選手が好きで、ホームランがどうとか言っていたな」
この程度でいいです。
自分が話したことを、時間が経っても相手が覚えていてくれたのなら、それは嬉しいものですよ。
特に詳細まで覚えている人は、人気者になります。
逆に全部忘れてしまう人って、「この人は何を言っても聞いてるフリだけなんだな」と思われるのです。
この「忘れない」「覚えておく」というのは、特に女性に効果があります。
「それってこないだ話してた◯◯のことだよね?」
これだけのことで、相手は凄く喜びます。
自分の話したことをきちんと覚えていてくれる人はポイント高いです。
これが逆だと、しっかり嫌われますよ。

 

女性といえば。
女性は男性と違って、理屈や論理ではなく感情を優先させる人が多いです。
例えば女性が寝坊して遅刻して怒られたとして、男性の多くは「寝坊したあなたが悪い」と思うでしょう。
でも女性の多くはそうではなく、怒られて嫌だったことを話したいし、その気持ちに共感して欲しがります。
だから「遅刻したくらいでそんなに怒らなくてもいいよね」って流れにしてあげればいいのです。
ここでもし「あなたが寝坊しなければ怒られなかったんだから、寝坊なんてしなければいいのに、早寝すれば?」なんて言ってごらんなさい、大変なことになるから(笑)。
もしそういう小言みたいなことを言うなら、後で落ち着いてからにしましょう。

 

 

 

ここまでに書いたことを実践していれば、会話が苦手な人でも段々と上手くなっていくと思います。
ですがこれらは全部受け身ですから、こちらから話すのとはちょっと違いますよね。
そして自分から話題を振るほうが難易度は高いと思います。
ではどうすればいいのか。

 

まず、知識や経験を増やすこと。
例えば、朝はテレビの情報番組を流しっぱなしにしておくこと。
色々な話題を紹介してくれるから、支度しながら何となく見ていれば色々な情報が入ってきます。
通勤通学の途中では、スマホでニュースをチェックします。
スマートニュースでも何でもいいからニュースのアプリを一個入れて、ヘッドラインだけでいいから一通り読みましょう。
興味のある記事なら、中まで読みましょう。
これを毎日やっていれば、世の中の出来事を一通り知ることができます。
そういうベースがなければ、話題も何もありません。
そして受け身だとしても、あまりにも知識がないと呆れられてしまいます。

 

それから普段の生活パターンがあると思いますが、そこから外れるような行動をしてみることです。
毎日同じ場所で同じことしかしない人は、話題が作れません。
会話のネタっていうのは「誰かに話したい、教えたい、笑ったり驚いたりしてほしい」ということであって、日常からちょっと離れたところにあります。
話題の安牌と言われる天気の話なんて、「今日も暑いですね」「暑いね」で終わってしまうでしょ。
これってただの入口なのです。
何か美味しいものを見つけたとか、普段行かない場所に行ってみたとか、そういうネタなら会話が苦手な人でも相手が乗って来やすくなります。
「へー、どゆこと?」「それどこにあんの?」って思わせるネタを探しに行くってことです。

 

あとは自分の強みを持ち、磨くこと。
もしカレーが好きなら食べ歩きをしたり、ネットで情報を集めたり、新商品を買ってきたり、自分で作ってみたりということをして、話したくなるネタ、知っている人が少ないネタ、欲しがられるネタを持つことです。
何か一つのジャンルを掘り下げていけば、そういうネタはあるものです。
できれば身近に感じられるジャンルがいいですね。
飲食店やコンビニに関するネタというのは、多くの人が関心を持ちます。
逆に自分たちの生活から遠く離れたジャンルにもネタはありますけど、これは初心者向きではありません。
マニアック過ぎるネタというのは、それを面白く語れる話術が必要となります。

 

それと、大事なのは空気を読むこと。
「空気を読む」は嫌な言葉というイメージがありますが、大事なことです。
以前働いていた職場で、一人だけオタクな人がいて。
休憩室なんかでみんながワイワイやっているときに、その人はすぐアニメの話題を振るのです。
それもちょっとコアというか、アニメを見る習慣のない人はタイトルすら知らないような作品の話題です。
そのたびにみんなが解散していくというのがパターン化されてしまい、ちょっと可哀想でしたよ。
その場にいる人たちが興味なさそうな話題は振らないことです。

 

あとは当たり前のことですけど、論理的に積み上げて話すことです。
5W1Hなんて言いますが、そういうのを守らず話しても相手に伝わらなければ無意味です。
よくいますよね、何を言いたいのか分からない人って。
そうならないようにきちんと順を追って、伝わるように話すのです。
特に主語が抜け落ちる人は注意しましょう。
あと前置きは短めに。
「私ね、話したいことがあるのだけど、あなたは興味ないかもしれないから、嫌なら嫌って言ってね、怒らないから、でも面白いのよ!」
なんて言わなくていいの!
こんなこと言われたら、その時点で嫌になってますって。

 

じゃあ初心者が論理的に積み上げて話すにはどうすればいいのか。
頭の中でリハーサルをすればいいのです。
誰かに話したいネタを見つけたとして、どう話せば上手く伝わるのかを頭の中で練習するのです。
会話が上手い人っていうのは、そういう練習なしに瞬時に話の組み立てが出来ます。
どういうネタはどういう流れで話せば相手に伝わるか、ウケるか。
テレビに出ているお笑い芸人の話を聞いていると、話の組み立てが上手だなーっていつも思います(当たり前ですが)。
プロの話術っていうのは凄く参考になるので、テレビを見るときには盗むつもりでいるといいですよ。
そしてヒマなときにでも、頭の中でリハーサルしてみてください。

 

 

 

一つだけコツを書いておくと。
自分が見つけたネタを話すときに、最後にオチを持ってくることを意識します。
例えば美味しくて安いカレー屋さん(またカレーかよ)を見つけたというネタがあったとして、ちょっと驚くくらい美味しいし安いお店を見つけたっていうのがテーマというかオチですよね。
自分がそこへ食べに行って、メニューを見て安いなと思い、食べてみて美味しいと思い、「この価格でこの味、凄い!」という流れがあるわけです。
それを最初に「美味しくて安いカレー屋を見つけた」と言ってしまうと、もうそのネタは最後まで見えてしまい、ただの情報提供で終わります。

 

私なら、

1.こないだ仕事の帰りに東京駅周辺で飯を食おうと思って

2.あのエリアは相場が高いからどうしようかと彷徨って

3.かと言って牛丼って気分じゃないし

4.そしたらカレー屋さんがあってね

5.券売機を見たらやたら安いのよ、カツカレーが¥500!

6.でも「安かろう不味かろう」じゃ困るでしょ

7.迷ったけど歩き疲れてたから、えいやって入ってみたの

8.セルフサービスのお店で、食券出したらすぐに料理が出てきて

9.トレイを自分で持って空席を探して座ってね

10.見た目は美味しそうだし量も普通

11.食べてみたら、これが美味しいのよ!

12.カレーは普通に美味しくて、カツなんてちゃんと歯ごたえがあって

13.富士そばみたいなソフトカツじゃないの

14.当然揚げたてじゃないんだけど、これで¥500は有り得ない! って思って

15.八重洲地下街だから、出店料とか家賃とか高そうなのに

16.東京駅周辺で安くて美味しいお店ならここって感じ、オススメ

……という風に話します。

アルプスのカツカレー(¥500)

自分の体験を順を追って話すことで、相手にも追体験をさせるわけです。
で、14.辺りがピークになります。
ここで「へー」って言わせられれば成功。

 

 

 

長々と書きました、すみません。
少しでも参考になれば嬉しいです。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。