スプーキーじいさんって何考えてるの!?

貧乏・暇なし・不健康。一人暮らしのじいさんのブログです。このブログに広告とか金儲けは入っていません。

年寄りはいいね

こないだ仕事帰りの電車の中で、私はつり革につかまって立っていたのですけど。
誰かに肩を叩かれて、振り向くと若い男性が立っていて、席をゆずってくれました。
私はお礼を言って座りました、生まれて初めてのことです。
無表情を装っていましたけど、内心嬉しくてしょうがなかったです。

「(ついに私も老人に見られるようになったか!?)」

そんなことを考えながら、上機嫌で帰宅しました。

 

私は結構若く見られることが多く、ファッションも同世代の連中よりは若くてキレイめにしているから、これまでに席を譲られたことはありません。
仕事で知り合った人などに聞いてみると、40代後半という回答が多いです。
女性なら喜びそうですが、私はもっと枯れた年寄りになりたいと思っていました。

 

若い頃は老人になんてなりたくないと思っていましたけど、中年になってみて自分のポジションが中途半端なことを嫌がるようになりました。
「早く老人になって、頑張らないで生きたい、周囲にも甘えたい」、そういう風に思うようになりました。
中年時代って結構大変でしたから。

 

 

 

よく聞くことで、

・若い頃に戻りたい

・十代に戻れる薬があれば飲みたい

・タイムマシンに乗りたい

という話がありますけど、みなさんはいかがでしょうか。
いくつかパターンがありますけど、私は基本的には嫌です。
書いてみると……

 

1.タイムマシンに乗って昔に戻り、当時の自分や関係者をこっそり見てくる

  嫌ですね。
  若い頃の私なんて馬鹿で周囲に迷惑をかけていましたから、そんなの見たくないです。
  自分が周囲から見えない状態で観察していたとしても、若い頃の自分にツッコミを入れたくなるのは間違いないです。
  それでストレスを抱えて現代に帰ってきたって、何も良くないですよ。

 

2.自分の意識や記憶はそのままで、体が若い頃に戻り、昔に戻ってもう一度生きる

  嫌ですね。
  約60年間を生きてきて、それなりにしんどかったわけですよ。
  それをもう一度一からやり直すなんて。
  それほどMじゃないです。
  それに、間違ったと思う選択肢を選び直したって、大して変わるわけではないと思います。
  自分の性格だって変わらないのだから、どこかで誰かに迷惑をかけるのも明白ですし。

 

3.意識も記憶も体も全部、若い頃に戻って生き直す

  嫌ですね。
  しんどいのをもう一度という意味で、2.と同じです。

 

4.体だけ若返って一時的に昔に戻り、すぐ現代に帰ってくる

  嫌ですね。
  そりゃ、若返って昔に行けば楽しいかもしれません。
  でも一日とか二日で現代に戻ってきたときに、自分の衰えをしっかりハッキリと自覚することになるのです。
  普通はそこまで自分の衰えを感じることはないのに、ですよ。

 

5.今の体と頭のまま昔に戻る

  嫌ですね。
  まず昔の世界でどうやって生きていくかを考えたときに、戸籍も住民票もないのだから普通の方法では無理です。
  今の紙幣だって昔の日本では通用しませんし。
  そこをクリアしたとして、昔の日本って思った以上に不便ですよ。
  私なんて中学生の頃に新築の団地に入るまでは、汲取式の便所の家に住んでましたし。
  テレビの画質も音質も悪く、ビデオデッキもなく。
  当然ネットも携帯もなく、コンピューターは大企業や政府の研究機関などにしかなく。
  コンビニもなく、ファミレスや牛丼チェーン店もなく。
  自動車の排ガスは臭くて、騒音の規制もろくにされてなくて、事故が多くて。
  電子レンジもなく、エアコンはお金持ちの家にしかなくて。
  ……いやあ、書き出したらキリがありません。
  昭和レトロがいいなんて、今の日本に住んでいるから言えることです。

 

ただ単に、昔住んでいた街を見たいとかは私だって思いますけど、タイムトリップなんて物語の中だけで十分です。

 

 

 

年寄りになれば、誰からも「頑張れ」なんて言われません。
世間からは邪魔者扱いされるでしょうが、そうやって放置されるほうがこちらは有り難いです。
そして老人というだけで一目置かれたり、守られたりするのですよ。
こちらには沢山の経験や知識があるから、貧乏だって楽しみ方を知っています。
何かこういう、仕事やスポーツの試合が終わった後のテンションが下がった状態ってのんびりしていていいじゃないですか。
まだ当分は仕事は続けていきますし、それなりの苦労もあるでしょう。
でももうゴールはすぐそこです。

 

 


 

 

うちの楓、どんどん葉が出てきています。

この若葉の頃が一番いいですね。

 

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。