スプーキーじいさんって何考えてるの!?

貧乏・暇なし・不健康。一人暮らしのじいさんのブログです。このブログに広告とか金儲けは入っていません。

器を持つか、持たないか問題

こないだニュース番組の中でうどんの話題があって、うどん屋さんで食事しているお客さん達の映像が流れたのですが。
まーみなさん揃いも揃って、器は置いたままで左手は使わず、顔を器に近づけてうどんを食べてました。
しかもうどんを一回上に持ち上げて量を確認することなく、持ち上げてすぐに口に入れてズルズル、ズルズル。
料理と口が直結しているような映像でした。
そんな食べ方をするお客さんが一部ではなく全部なんだから、呆れてしまいます。
(この映像はどこの地方だったかなぁ?)

 

立ち食いそば屋さんなんかに行くと、サラリーマンの多くもこういう食べ方をしています。
背の高いのが思いっきり背中を丸めて、丼に顔を突っ込むようにして、まるで馬。
それで左手はズボンのポケットに入れてたりしてね。
(ズボンのポケットに手を入れるのって昭和ですよね、それで少し俯けばカッコいいって信じてて(笑))
牛丼屋さんでもそうです、一々顔を器に近づけるから、繰り返しお辞儀をしているみたいで変。

 

 

 

実は器を持って食事するのは、日本人くらいなものなのです。
海外では器を持って食事すると、お行儀が悪いと怒られてしまいます。
その理由は、日本人は長い間、

床に座って床かその付近に器を置いて食事をしていたから

です。
みそ汁で想像してください、床にお椀を置いたとして、正座かあぐらで座っている人が飲むとしたら、スプーンやレンゲで口に持ってくるのは難しいです。
それより器ごと持ち上げて口をつけるほうが飲みやすいですよね。
海外では早くから食事は「椅子とテーブル」という形式になっていたから器と口が近くて、器を置いたままスプーンやレンゲでスープを飲むことができたのです。

 

 

 

では我々は今、どう食事すればいいのか。
和食に分類される料理の場合、器が大きいとか重いとか熱いのでなければ手で持ち上げます。
ご飯、みそ汁、そば(蕎麦猪口・丼)、うどん、丼物などが該当します。
主菜が乗った大きなお皿などは、そのまま置いておきます。
(小鉢や小皿や取皿などの小さい器は持ち上げてOK)
一方、洋食や中華に分類される料理の場合は、器は持ち上げません。
ラーメン、カレーライス、炒飯、ハンバーグ、洋食店で出される丸皿のライス、こういったものは置いたまま食事します。
ただ例外はあって、小さい器は持ち上げることができます。
(持ち手の付いたカップなど)

 

余談ですけど。
以前ある人が「カレーライスはインド料理なのだから手で食べるのが正解」と言っていて笑ってしまったのですが。
カレーライスはイギリスのアングロインド料理のコピーから始まった料理なので、洋食と考えるのが正解です。
(明治時代に日本に入ってきたカレーライスを、ずっと後にインド料理に寄せることが増えただけのこと)

 

食事中は背筋を伸ばしましょう。
できるだけ背中を丸めることなく、料理のほうを口へ持ってきます。
牛丼なら丼を手で持ち、口の近くへ持ち上げて食べればいいのです。
(牛丼屋さんで周囲のお客さんがお辞儀大会をしているのを見ると笑えますよ)
手皿は極力しないこと、取皿や小皿は持ち上げていいので使いましょう。
(大体タレなどが落ちそうな状態の料理を単体で口まで運ぶ発想が間違い)
これで姿勢を正したまま食事することができますね。
あと足は組まないこと、足を組んでいいのはスペースに余裕がある場で食事以外で座るときだけです。
(当然バスや電車の車内で足を組むのはNG)
(時々足を組みながらお辞儀食いをしている人がいますが、苦しくないのでしょうか?)

 

 

 

ついでに麺類。
麺類を噛み切るのはマナー違反であって、噛み切らないといけない量の麺を持ち上げる時点で間違いです。
一口で食べられる量だけ持ち上げて、噛み切らずに口に入れてしまうのが正解。
これはそばでもうどんでもラーメンでもパスタでも同じです。
ただし、一本だけ長く残ったりした場合は歯を見せずに噛み切りましょう。

 

テレビの食リポで芸能人が麺類を食べるときに、大量に持ち上げてすぐ噛み切るのは、どうやらディレクターがそう指示しているようですね。
豪快に持ち上げておいて、すぐコメントを言えるようにという演出だと聞いたことがあります。
テレビの真似なんてするものじゃないのです。

 

そば・うどん・ラーメンなどを食べるときには、お箸で一回持ち上げてみて量と長さを確認して、改めて口へ持っていくのが正解です。
ここで量を少なめにしておけば、楽に口に入れることが出来ます。
お箸で持ち上げた麺をそのまま口へ持っていけば、量や長さが確認できないので噛み切ることになるのです。
パスタの場合はフォークに巻くので、巻くときに量に注意すればOK。
そして決してパスタをラーメンみたいに食べないこと。
フォークに巻いて食べれば、ソースが飛んで服を汚すこともありません。

 

更についでにスプーンやレンゲの使い方。
ラーメン屋さんでよく見ますが、レンゲの横に口をつけるのはマナー違反です。
スプーンでスープを飲むときも同じで、一口で飲める量だけ持ち上げて、顔の正面方向から真っすぐ口に持ってきて、柄を持ち上げるように口に入れるのが正解。
(スープにしても炒飯にしてもカレーライスにしても、スプーンに乗せたものは必ず一回で全部を口に入れましょう)
大体レンゲやスプーンが何故あの形になっているのか、ちょっと考えれば分かりそうなものですけど。
わざわざ飲みにくいやり方で飲むことはないのです。

 

長くなってしまったので簡単に。
イタリア人のピッツァの食べ方は、アメリカ人がピザを食べるときとは違うことが多いです。
イタリア人はフォークとナイフを上手に使ってピッツァを食べるので、一度見てみてください。

 

 

 

色々書きましたけど、こういう知識って当たり前じゃないみたいですね。
私は両親や本から知識を得ました。
あと古い映画なんかも参考になりますね。
美男美女や王侯貴族が出てくる食事シーンは、見て真似する価値はありますよ。
「スプーンを顔の正面から持ってくる」をいかに素敵にやっているのか、とかね。

 

私はお箸の持ち方を子供の頃に練習してマスターしました。
ただ、もうこういうことって世間ではどうでもよくなってきたみたいです。
前から思っていたことですけど、LGBTQが当たり前になってきて、それ以外でもみんなが自分と同じ趣味嗜好の人とだけつるんで、それ以外はどうでもいいって世の中になってきてます。
小さいグループが多数出来て、お互いに干渉しない、関心もない、そういう感じです。

 

そうなってくると、テーブルマナーの意義である「周囲の人達を不快にしない」が無意味になります。
自分の世界に閉じこもって生きている人達がお店でたまたま一緒になったとしても、他のお客さんはどうでもいい。
お箸の持ち方が変でも、誰に見せるわけでもない。
クチャクチャやって他のお客さんが不快に思っても、どうでもいい。
大体、お箸は使いにくいからスプーンで食べよう。
そうやって世の中は変わっていくのでしょうね。

 

 


 

 

今朝は朝カレーにしました。

レトルトのLEEの20倍です。
私にとって朝食はカレーが一番なのです。

 

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。